08.イベントに盛り上がる者達の観察日記(?)
HAPPY HALLOWEEN!!
琴葉と涼花のDEADレース! C
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判断したのか、涼花ちゃんが待っていた為、私は足を止めて息を整えている。
恐らく、此の先はまた違う間に行くと考えても良いだろう。
なので、此の"お化け屋敷の間"は終わったと言う事だろうか。
「はーっ……よしっ。進むか」
ドアノブに手を掛け、扉を開く。
其処は一面真っ白の部屋で、少し不気味な直方体の部屋だった。
部屋に入って直横に、白い机があり、その上にガスマスクが一つだけ置いてある。その隣には「ご自由にお使いください」との紙が。
―――ガチャン
一歩踏み出すと、後ろで不吉な音がした。
―――ガチャガチャガチャガチャ!!
涼花ちゃんは顔を一気に青くして、扉から遠ざかる。
ドアノブがガチャガチャしてるうううう!!!
人形が扉の向こうまで来たようだ。
だが、扉には鍵が掛けられてしまい、中には一応入れないようだ。せーふ。
「で、此の部屋は何なんだろうね」
私がそう呟くと、其れに答えるように、壁の一部が開いた。そして、其処から紫色の煙が出てくる。有毒ガスかな?
「涼花ちゃん、此れ使ってよ」
涼花ちゃんにガスマスクを装着して、手を握る。
まぁ、私は毒には慣れてるから大丈夫デショ!
涼花ちゃんは暫くじたばたと抵抗していたが、諦めたのか大人しくガスマスクを付けていてくれた。
さて、流石に喋る訳にもいかないからな、黙ろう。
此処から出るには出口を探さないといけないのだが、此の真っ白の空間では何処に出口があるのか全く分からない。壁を触って探して行っても良いのだが、恐らくそれをしている間に、流石の私も動けなくなるだろう。其れに加え、此の部屋は無駄に広いからな。
毒ガスの噴出を止めるのも良いが、外にガスを出せなければ駄目だからなぁ。
此れは、かなり手こずりそうじゃないか。
何処かにスイッチがあるはず―――
「…………うっ」
あ、拙い、息が……吸ってしまった。後は時間との戦いか。
と言うか、如何為よう。スイッチも見当たらない。
―――兎に角、探さないと。
口元を手で覆い、壁を触りながら走る。ってあれ? 走ると毒って回りやすいんだっけ? まあいいや。
早く見付かれ………!
―――かちっ
今かちっていったな。何かが起動した? 近くでは無さそうだけど………
辺りを見回すと、後ろ側の壁に灰色の突起物が現れたことに気が付く。あれを押せば、此処から出られる気がする。
でも、此の距離は無理やろ。あ、だけど涼花ちゃんも気付いたみたいだね。
「涼花ちゃ…………」
涼花ちゃんに向けて手を伸ばすが、次の瞬間視界は黒く塗り潰された。
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