第三章
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「合うんだよな」
「お酒になの」
「ああ、お酒にも合っていてな」
チョコレート、これがというのだ。
「ブランデーあとワインにな」
「それで今はなの」
「一緒に食べてるんだよ」
「お酒に合うの」
「日本酒や焼酎は駄目だぞ」
こうした日本の酒には合わないとだ、父はきっぱりと断った。
「けれどな」
「ブランデ―には合うの」
「ワインにもな」
「あっちのお酒には合うのね」
「ああ、御前も大人になったらな」
「ワインやブランデーを飲みながら」
「チョコレートを食べてもいいぞ」
こう言うのだった。
「ビールには合わないがな」
「わからないけれど」
モモカはまだ未成年なので酒は飲んだことがない、それでこう言ったのだ。
「けれどなのね」
「ああ、美味いからな」
「だから大人になったら」
「チョコレートと一緒に飲むのもいいからな」
「じゃあね」
大人になった時にとだ、モモカは父の言葉に頷いた、そしてその話の後で次の日学校で友人達に父のことを話すと。
友人達もだ、口々に言った。
「あっちのお酒だと結構あるわよね」
「そうよね」
「ワインとかブランデーにチョコレートってね」
「他の洋菓子もあるしね」
「ケーキとかね」
「そうなのね。じゃあ私も」
モモカは友人達に父に言われた言葉を思い出しつつ述べた。
「大人になったら」
「ええ、その時はね」
「ワインとかブランデーと一緒にチョコレート食べるのもありでしょ」
「ウイスキーボンボンもあるしね」
「じゃあウイスキーと一緒もいいわね」
モモカはこちらの酒もと述べた。
「それじゃあ」
「いいんじゃない?そっちも」
「時差氏にウイスキーボンボンあるし」
「それだったらね」
「食べればいいわよ」
「そうよね」
その言葉に頷いてだ、モモカは大人になれたあらためてと思った。そのうえでこの昼も食後のおやつにチョコレートを食べた。それも美味しく。
人間はチョコレート 完
2018・10・22
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