純粋なお遊び
合縁奇縁のコンサート 10
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、あんがとさん。んじゃ、そっちはあんたに任せるわ。後はアイツの考え一つだけど……生憎、無理強いするつもりは無いんでね。拒否られた時は潔く諦めてくれ」
「(誘導尋問洗脳脅迫人質幻覚剤)」
「あんた聖職者に向いてないよ絶対。」
「にやり」
ハッ!!?
しまった、つい!
「く……っ! ぅうー……んあー、もーっ! 良いよ分かったよ、私の負けだ! 普段どんだけ退屈してんだよ、ったく!」
「お付き合いいただき、感謝の念に堪えません」
「どーいたしまして!!」
全身揺らしてぷくぷく笑ってんじゃねーよ!
くそぅっ!
「では、最終的な判断はクロスツェルに委ねるとして。私の願いが叶えられますよう……そして、その日の訪れが少しでも遠く離れた未来でありますよう、心よりお祈り申し上げます。私は、突然の高熱で倒れた神父達への差し入れと、祭日の準備に加えて神父達の看病まで熟さなければならなくなった子供達への贈り物を届ける為に、王都内の孤児院まで出掛けて参りますので、本日はこれにて御前を辞させていただきます。何か御用がございましたら、隣の部屋にお声掛けください。誰か一人は必ず控えておりますので」
……………………ぅん?
「神父「達」? 複数の人間が同時に高熱で倒れたのか? 突然?」
「いえ、先刻受け取った鳥の報せに拠れば、眠気や倦怠感等、全く気にならない程度の軽い症状は先日から出ていたそうですわ。ですが、まさか孤児院勤務のほぼ全員が一斉に倒れるとは思いも寄らなかったと。詳細や原因は不明ですが、寒さを増し始めた北風の影響かも知れませんし、院内感染を予防する為にも、子供達には少々厚着をしてもらおうかと思いまして。急遽、私直々の応援兼視察が決まりましたの」
「……へぇー……そりゃまた、大変そうだ」
主に、仕事中に突然寝床へ強制送還された神父達が。
「ロザリア様も、体調にはくれぐれもお気を付けくださいませね?」
「ご忠告、どーも。」
決めた。
私、コイツにだけは絶対、何があっても敵対しない。
封印を解いても勝てる気がしねぇもん。
「そうそう」
「?」
扉を中途半端に開いたプリシラが、境を越える寸前で取っ手を握ったまま振り返る。
「ロザリア様は先程、クロスツェルと向かい合って、互いの良い所も悪い所も全部、正面から受け止めたい、と仰られていましたね?」
「……言ったけど」
なんとなく何処かの穴に入りたくなるから、改めて尋き返すのは止めてほしい。居た堪れない。
「それがどうかしたのか?」
「縁に切れ目を入れるのは、たった一つの小さな違和感です」
「?」
「些細な違和感は疑問へ、疑問は不信感へ、不信感は不快感へ、不快感は嫌悪感へと繋がっていきます。その先で待つ
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