第三章
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「全てな」
「そうだったんだ」
「気にするな」
一切というのだ。
「このことは、それでな」
「僕達が来るかどうか」
「何度も言うが御前さん達二人位ならな」
「おじさんのお家に行ってもなんだ」
「ずっといてもな」
それこそというのだ。
「何の心配もない、だからな」
「それでなんだ」
「気が向いたら来い、しかし信用出来ない若しくはわしを許せないと思えば」
その時はというのだ。
「好きにしろ」
「撃っていいんだ」
「そうしろ、どっちにしろ一人だ」
だからだとだ、男は95に言った。
「何もない」
「それでなんだ」
「そうだ、好きにすればいい」
その言葉を聞いてだった。
95と4は暫くお互いで話をしてから頷き合ってだ。男の家に入れてもらうことにした。男は二人を笑顔で迎え入れて。
自分の家に案内した、家は普通のマンションの一室で別におかしいところはなかった。男は二人に空いている部屋に案内して言った。
「ここを使うといい」
「ここにいてなの」
「暮らせばいい、わしは普段はこの家の中にいてな」
マンションの中にというのだ。
「もの書きをしているからな」
「そうして暮らしているから」
「ああ、基本家にいる」
「そうなんだ」
「御前さん達を見付けたのはたまたま飲みに出ようと思ってだ」
その時にというのだ。
「見かけた、それでだ」
「僕達に出会った」
「誘いをかけた、この部屋にいたいならそうしろ」
自分の家の中にというのだ。
「好きにしろ、嫌なことがあってもな」
「その時もなんだ」
「うちにいろ、何かあってもわしに言え」
「そうしてもいいんだ」
「御前さん達がそうしたいならな」
こう言ってだ、男は二人を家に住まわせた。二人はもう外の世界で何かを言われて責められたくないので男の家の中にずっといて彼の仕事や家事の手伝いをして暮らした、男は不愛想で暗い顔をしていてよく酒を飲んでいたが基本親切で二人をけなすことも否定することもなく傍に置いていた。そして何かあれば気を使ってくれた。
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