283部分:第十九話 ヴェーヌス賛歌その十
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他ならぬだ。彼女がだというのだ。
「彼女がだ」
「では陛下は」
「やはり彼女の目で見ているのだ」
そうだとだ。ホルニヒにさらに話していく。
「ハインリヒ王ではなくだ」
「そしてあの騎士でもない」
「私はハインリヒ王の立場にいるのだろうか」
今度の言葉はだ。自問自答だった。その答えは。
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