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ツインズシーエム/Twins:CM 〜双子の物語〜
ツインレゾナンス
第9話 唐突過ぎた始まり
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にいつもの意地悪な笑みを浮かべた。
「ああ、なるほど。僕はてっきりエースがお持ち帰りしたのかと。それならそれでその勇気に対して赤飯炊くんだけど」
「真面目な話してる時に茶化すな。つか赤飯事かそれ」
「真面目な話? 将来のこと? ますます赤飯必要だよね」
「違う。どっちかっつーと過去のこと……ってそれ以前に茶化すんじゃない」
いつものようなミストのからかいにこれまたいつものようにエースが反撃の突っ込みをすると、それを起点にまたミストがからかうというエンドレスな展開へと突入する――
かと思われたのだが、いつもはおらず、今だけはこの場にいる3人目の様子が、そのエンドレス展開を止めた。
「……」
ミストのからかいのせいで、フローラが顔を熟れたリンゴのように真っ赤にさせてその場に固まってしまっていたのだ。話をしている最中にそんなことになれば、いつものように気づかせてやらないと当分このままである。
「ミストがからかうから話進まなくなっただろ」
「僕のせい……だね。ごめん」
「まぁいつものことだから怒る気にもならないんだけど……」
珍しく素直に謝るミストに勢いをそがれて頭を掻くエース。ため息を一つついた後にそう言うと、フローラの眼前で手を振る。
「おーい。帰ってきてくれー」
「へっ? あ、ごめん……」
それは目の前でちらつく手に反応したのか、はたまたエースの言葉のおかげなのか、自分の世界から戻ってきたフローラ。目の前には先ほどと変わらずエースがおり、今度は台所にはミストがいる。
「そうだ。スプリンコートさんは何が食べたい? 出来る限りは要望に応えるけど」
「え、えーと……特にないかな。私のことは気にせず、いつものようにしてくれていいよ」
「まぁ、そう言わずに。スプリンコートさんはお客様なわけだし、好きなもの食べてってよ」
台所で買ってきたものの仕分けをしながら、ミストはそう言った。
すると、その言葉がフローラにとって何かおかしかったのか、湧き上がる笑いをこらえきれなかったかのようにクスクスと笑い始めた。理由の分からないその光景に、エースとミストは揃って首を傾げ、そして問いかける。
「どうしたのさ、急に」
「何かおかしいことでも言ったかな、僕」
「ううん。やっぱり2人は双子なんだなー、って。そっくり」
フローラが優しく笑い続けている中、エースとミストは彼女が言った言葉だけでは笑い始めた理由は理解できなかった。
「うん。じゃあ、晩御飯のメニューはスプラヴィーンくんのおすすめをお願いします」
「おすすめねぇ……。なんか上手くはぐらかされた感じはあるけど、よし分かった。今から作り始めるから、エースは解説役よろし
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