風邪を引いた男
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とずっとず〜っと、私の家で働かずに暮らすんですから……うふ、うふふふふふふふ」
あぁ、これは夢だと男は思った。『現実は小説より奇なり』とは言うが、幾らなんでも荒唐無稽過ぎる。今もきっと、自分は熱に浮かされてこんな恐ろしい悪夢を見ているに違いない。だから、目の前で目から光を無くして笑い続ける少女も、その手の中で光る包丁の輝きも、これから訪れるであろう屋内に閉じ込められての生活も全て、全てが夢なのだろうと。
「あぁ、風邪なんて引くんじゃなかった……」
男はそう、誰に聞かせるでもなくそう呟いた。
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