これが君の視ている世界だよ
[1/6]
[8]前話 前書き [1]次 最後
此処は市街の大手のショッピング・モール
人々が日々様々な目的で足を運び、日常を謳歌する場所である。
この場には今、一輝、ステラ、一輝の妹である珠雫、そして彼女のルームメイトである有栖院凪が訪れていた。
彼らはこのショッピング・モールで上映される映画を鑑賞すべく出向いた次第である。
互いに睨み合うステラと珠雫を苦笑しながらも一輝はこの日を楽しむ。
ステラと珠雫の仲が想像以上に悪いのは計算外であったが
また、偶に妹のルームメイトであるアリスから向けられる視線に困惑することはあれど、この何気ない日常を一輝は享受していた。
先日の学内選抜戦では、やはり藍染が桐原に勝利した。
それも圧倒的な実力差を群集に示す形で
あの日、あの場所で日本で2人目の学生のAランク騎士が誕生したことは記憶に新しい。
その名を藍染惣右介
彼の抜刀者が有する固有霊装の名は『鏡花水月』
その固有霊装が有する真の能力は『完全催眠』
藍染の超越者と呼ぶに相応しい実力に戦慄したことを今でも覚えている。
一輝は自身が追いかけ、目標としている彼の背中が如何に遠く、大きいのかを再認識した。
だが、それでも一輝は諦めない。
それが黒鉄一輝という抜刀者の信念であり、自身の成長の手助けをしてくれた藍染への礼でもあるのだと一輝は信じているのだから
しかし、一輝達はショッピング・モールでテロリスト集団「解放軍」と鉢合わせしてしまう。
一輝と有栖の2人が丁度トイレに足を運んでいた刹那の時間にステラと珠雫は「解放軍」と相対していた。
当所は抜刀者としての能力を駆使し、テロリスト達を翻弄していたステラであったが事態は一変してしまう。
一般人を人質にとられてしまったのだ。
抜刀者である以前に一国の皇女であるステラは瞬く間に無力化される。
テロリストの言いなりとならざるをえなくなったステラは全裸で土下座することを強要される。
ストリップを強いられ、下着姿となるべくそのきめ細かな指を服にかけたその刹那─
─またしても事態は一変した─
「あ…あぁ…藍染先輩……?」
ステラの腹には深々と藍染の固有礼装が突き刺さる。
彼女は現状を理解できずに、大きく吐血する。
ステラは己の血で濡れる藍染の固有礼装の刀の柄を視界に収め、眼前の藍染を見上げることしか出来ない。
「これは、一体、何なんですか……?」
常に温厚で、顔立ちの如く優しい藍染惣右介の姿など存在しない。
見上げれば柔和な人を思いやる優しさなど存在せず、何処までも冷徹で残酷な顏を藍染が浮かべていた。
血は一向に止ま
[8]前話 前書き [1]次 最後
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ