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緑の楽園
第五章
第46話 戦いの始まり +登場人物紹介
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いうのは凄いですね」
「なるほど。まあ、凄いのかもしれないな」

 言われてみれば、である。
 人間の場合は、他人に教わって、そして自身でも特別な努力をしない限り、まともに戦うことすらできない。
 しかし、犬は生まれながらに戦える。
 犬は戦いに適した生物だといってよいのかもしれない。

 ……。

 そう考えていくと、人間は決して戦闘に向いている生物ではない、ということにもなる気がする。
 それでも歴史上では、人間は戦ってばかり。なんともおかしな話だと思う。

「カイル、もういいぞ。ありがとう」
「まだ大丈夫だけど?」
「出たよ……。どうせ上に乗っていたいだけだろ」
「へへへ」
「はいはい降りた降りた」

 タケルが「やっぱり仲いいですよね」と微笑む。
 と、そのとき。
 近くにいたクロの顔が入り口に向いた。そしてそのあと、扉をノックする音がする。
 返事をしたら扉が開いた。兵士のようだ。

「オオモリ・リク殿、打ち合わせをするそうなので、準備ができ次第お越しください」

 ――ああ、さっそくやるのか。

 その中身がどうなるかはわからないが、これから敵組織――地下都市に対してアプローチをしていくことになる。

 『戦い』が始まる。
 願わくば、それが平和的な手段だけで済みますように、だ。
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