機動戦士ガンダム
2201話
[1/5]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
俺の視線の先に広がっているのは、予想以上に大勢の人間だった。
それこそ、数万人規模には達しているんじゃないだろうが。
この全てが、シェリルのライブを見に来た観客達だとすれば……ライブについての宣伝CMとかは、大成功したといった感じだろう。
「正直なところ、こんなに来るとは思わなかったな」
「ハワイに住んでる人だけではなく、クレイドルに向かうHLV待ちの人も結構いるみたいだな」
そう告げたのは、スレイだ。
地球に降りてみたいという要望があり、それ以外にも今回のライブで何か問題が起きた時に対応出来る人材を……と考えていたところで、白羽の矢が立ったのがスレイだった。
とはいえ、スレイの能力を考えればそんなにおかしな話という訳でもない。
生身での戦いもエヴァによって十分に鍛えられているし、もしテロを起こそうとする奴がMSとかを用意しても……シャドウに乗ったスレイを、どうにか出来るとは到底思えない。
いやまぁ、地上用に改修されたJ型だろうと、それこそズゴックを持ってこようと、シャドウが1機いればそれで大抵は片付く。
ましてや、バッタやメギロート、量産型Wのシャドウといった具合に戦力が揃っている以上、テロをしようと考えても、絶対に不可能だと言ってもいい。
……そもそも、コバッタとかがいる時点で、テロとかの準備をするのも難しいという点があるのだが。
ちなみに、ハワイがルナ・ジオンの占領地となった以上、当然ながらハワイでもコバッタは運用されている。
何度かコバッタを盗もうと考えた奴もいたのだが……そういう連中は、即座に捕まって裏を調べた後でクレイドルの農場送りとなっている。
ともあれ、そんな訳で実際にテロが起こる可能性は少ないが……それでも、絶対とはとてもではないが言えない。
だからこそ、こうしてスレイを呼んだ訳だ。
「HLVか。……結構忙しく動いてるけど、それでもまだ足りないとなると……いっそ、増設するか?」
「止めておいた方がいいのではないか?」
俺の言葉に、スレイは即座にそう言ってくる。
俺を見る目に若干の呆れがあるのは……恐らく、俺の気のせいという訳ではないのだろう。
「何でだ? 宇宙に上がる施設は、多ければ多い程いいだろ?」
「……そうだな。普通ならそうだ。だが、アクセルは忘れていないか? このUC世界において、人口の9割は既に宇宙に出ている。つまり、地球に残っているのはたった1割でしかない。今はまだクレイドルやルナ・ジオン、シャドウミラーといった事が珍しいから地球から月に向かおうとしている者も多いだろうが、この騒動が一段落すれば、ハワイの打ち上げ施設を利用する者も少なくなる筈だぞ?」
「それは……まぁ、言われてみれば。ただ、ハワイをルナ・ジオンが使っている以上、ここに
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ