第54話 地下遺跡を探索せよ
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は……」
部屋の壁には何かの壁画が描かれていた、それは光り輝く何かに大勢の人間が群がるような絵だった。よく見ると手を合わせて拝んでいる人も書かれており、まるで光る何かを崇拝しているように思えるね。
「なんじゃ、この絵は?何かの宗教を描いたものかのう?しかしこれだけ古い遺跡なのにここまではっきりと残っておるとは驚きじゃな」
「お爺ちゃん、ここに何かあるよ」
壁画に驚くラッセルの横で、ティータが何かを発見したみたい。見てみると部屋の隅に何かの台座のようなものがあり、その上には前にエステル達に渡した黒いオーブメントのような物が置かれていた。
「これはリシャール大佐が持っていたゴスペルというオーブメントか?それにしてはかなり古そうなものじゃな。どれ」
「あ、不用意に触れたりしないほうが……」
わたしはラッセルを止めようするが時すでに遅し、ラッセルはオーブメントに触れてしまった。幸い何も起きなかったがラッセルは顔を真っ赤にしながらオーブメントを剥がそうとしていた、でも少しも動いたりしない。
「うむむ、しっかりと固定されてしまっているようじゃ。ワシではビクともせん。ジン殿、これを取れぬか?」
「仕方ない、少し離れていてください」
ゴネるラッセルに、ジンは素直にいう事を聞いた。言い聞かせるよりも言う事を聞いた方が行動を御しやすいと思ったのかもしれない。
「ふん……!!……駄目ですな、力尽くでは取れそうにない」
ジンでも取れないのなら人力で取るのは無理そうだね。
「ええい、ならばツァイスにある強力な導力鋸で……」
「お爺ちゃん、流石に今は自重しようよ〜」
「そういう事はこの事件が終わってからにしてください、さすがにそこまでは付き合えませんからな」
「うむむ、仕方ないの……」
未だ諦めきらないラッセルに、流石にティータも援護できないようでジンも諦めてくれと諭した。それに対して流石に今はマズいと思ったのか、ラッセルは渋々といった感じに諦めた。
(……)
「フィル、どうかしたのか?」
ちょっとした好奇心が湧いたわたしは、突拍子も無くそのオーブメントに触れてみた。するとわたしの頭の中に何かの映像が浮かんだ。
(何……これは?)
それは先ほどの壁画のように光り輝く物体に多くの人間が祈りを捧げている光景だった、でも絵と違ってそれは実際に目で見ているように人が動いていた。祈りを捧げて何かを願っているようだ。
「……ィル、フィル!」
「あれ、ラウラ……?」
突然現実に戻されたわたしは、心配そうにわたしを見つめるラウラと皆の顔を見てボーッyとしていた意識が目覚めてきた。
「あれ、わ
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