第54話 地下遺跡を探索せよ
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うん?あ、いやなんでもないぞ」
リィンがラウラに声をかけると彼女はコホンと一息吐いてティータ達に自己紹介した。
「初めまして、私はラウラ・S・アルゼイド。帝国の貴族だ、よろしく頼む」
「俺ラッセル博士とは初めて会いましたね、俺はリートといいます」
「フィルだよ、よろしく」
ラウラがティータ達に自己紹介をして、わたしとリートも初めて会うラッセル博士に挨拶をした。
「は、初めまして!ティータ・ラッセルといいます!」
「ワシはアルバート・ラッセルじゃ、ティータが世話になったそうじゃのう。こうして会えて嬉しく思うぞ」
ラウラはティータと、わたしとリィンはラッセル博士と自己紹介をかわすがアガットだけは鋭い視線でラウラを見ていた。
「……帝国人」
アガットが何かを呟いたようにも思えたがこっちには聞こえなかった。アガットの視線に気が付いたラウラは、彼に向かって手を差し伸べた。
「貴方はもしかすると『重剣』殿ではないか?私はラウラ・S・アルゼイド。リベールに大剣を扱う凄腕の遊撃士がいると噂を聞いていたのでこうして会えて光栄に思います」
「……」
だけどアガットはラウラの手を無視して、一人で立ち去ってしまった。
「ア、アガットさん!?」
ティータはそんなアガットの態度に驚いた様子を見せた。
「ふむ、何か失礼な事をしてしまったのだろうか?」
「いやそんな事は無いと思うが……」
少し困った様に頬を掻くラウラにリィンがフォローを入れる。確かにちょっと様子が変だったね、アガットは気難しい性格なのは何となく察していたけど手を差し伸べられて無視するような人物じゃないと思う。
もしそんな男だったらティータが懐いたりはしない、子供は怖い存在には敏感だからだ。だからラウラに対する態度は彼らしくない行動だった。
「すまんな、お嬢さん。あやつは少し不器用なところがあってな、気にしないでくれ」
「ご、ごめんなさい!アガットさんは悪い人じゃないんです、でもどうしてあんな態度を取ったりしたんでしょうか……」
「いえ、私は大丈夫です。お心遣い感謝いたします」
ラッセル博士とティータがラウラに気を使って声をかけたが、彼女は気にしていないと両手を振っていた。
「皆〜!」
「あ、エステルだ」
「アガットからティータとラッセル博士がここにいると聞いてきたから入ってきたわ、それでティータは?」
そこに現れたのはエステルだった、どうやらさっきどこかに行ったアガットと合流してラッセル博士達の事を聞いて此処に来たようだ。ティータはエステルの姿を見ると嬉しそうに駆け寄っていった。
「エステルお姉ちゃん〜!」
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