アインクラッド編
ボス戦終結
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ように見えているが、危険な綱渡り状態だ。
キリトの指示通りに攻撃が来るので、未知のスキル相手でも大ダメージを受けずに捌ききっているが、ノーダメージで防ぎきれる威力ではないのでタンクプレイヤーとして多くあるはずのHPも少しずつ減っている。ポーション類で回復がしたくても,スイッチするほどの人員がいない。
だが、それはボスも一緒だ。
最初はアスカが1人で攻撃していたが、アタッカー隊も2人ほど参加して攻撃するようになり、ボスのHPバーも順調にその幅を縮めている。
そしてついにボスのHPバーが2割を切り、レッドゾーンに達した。
が,レッドゾーンに達したことにより緊張の糸が切れてしまったのか、槍使いの男がボスの真後ろで体勢を崩してしまう。
「早く後ろに下がれ!!」
キリトが声を張り上げるが、遅かった。
全方位を囲まれたと判断したボスが体をしゃがませて、どんッ!と垂直に飛び上がる。
空中で体をギリギリと捻る。刀にも赤色のライトエフェクト。
あれは最初の範囲攻撃―――
アスカは飛び退こうとしたが、リニアーを打とうとしてボスの目の前まで距離を詰めたことが仇となり、間に合わない。他のプレイヤーたちも敏捷値が低いので間に合わない。
ボスが溜めていた力を解放しようとしてその瞬間、
「と・・届けぇー!!」
後ろからキリトが斜め上、空中へと黒き弾丸のように飛び出した。
限界まで伸ばしたその剣先が、
ざしゅう!とボスの左腰を引き裂く。クリティカル特有の激しいエフェクト光が空中を照らす。
範囲攻撃が失敗に終ったボスの体が空中でぐらりと傾いたまま、落ちてくる。
轟音と共に床に仰向けに倒れてジタバタともがいている。おそらく、何らかのバッドステータス。
「みんな!全力攻撃!! 囲んでもいい!」
キリトが言い切る前にディフェンダー隊6人は今までの鬱憤を晴らすかのように、アスカとアタッカー隊の人も同じくソードスキルを発動する。
アスカの細剣が、アタッカー隊の片手剣が、ディフェンダー隊の斧、メイス、ハンマーが色とりどりのライトエフェクトを纏い、ボスの体へと叩き込まれていく。
キリトが全方位囲んで良いと言ったのはこれで決めきるつもりだからだろう。だが、ボスのHP残量を見ると、削りきれるかは五分五分のような気がする。
10人近くの一斉攻撃で勢いよく減っていくボスのHP。
1度目のソードスキルによる技後硬直が終っても、動けないボスに再度全方位からのソードスキルが降り注ぐ。
しかし、ボスが急にもがくのを止めたかと思うと、勢いよく上半身を起こす。
間に合わない――!!
アスカは内心焦る。
他のプレイヤーたちのソードスキルをくらいながらもボスは立ち上がる。
ボスの残りHP、僅か数ドット。
大きく咆えたかと思うと、す
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