アインクラッド編
ボス戦終結
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鼓膜が破れそうなほどの衝撃音。ボスが大きく後方に飛び下げられる。
キリトですら大きくノックバックしていたのに、後ろの斧使いは両足を踏ん張って耐えてみせた。装備からして、かなり筋力値を上げているのだろう。
ボスを大きく後ろに吹き飛ばした斧使い、エギルはキリトにポーションを投げる。
「あんたが回復するまで俺たちが前線を支えるぜ。いつまでもアタッカーにディフェンスやらしておくわけにもいかないからな」
最初の範囲攻撃をくらった人が少ないことと、ビルド構成が防御力重視に置かれているおかげで、エギル率いるディフェンダー隊は回復が早かったらしい。
他にもダメージの少なかったプレイヤーが数人前線に戻ってくる。
「分かった。ボスの攻撃の軌道は俺が指示する。ソードスキルで相殺しなくてもきちんとガードすれば大ダメージにはならない!範囲攻撃はボスを後ろまで囲んだら発動するからそれだけ注意して!」
「おう!!」
ディフェンダー隊のメンバーがボスの真後ろ以外を取り囲む。
ボスは誰を攻撃するか迷うような素振りをするが、正面にいる槍使いにソードスキルを発動する。
「左斜めからの切り下ろし!!」
キリトの指示でやり使いの男は左手で持っているタワーシールドを左斜め上に構える。
凄まじい威力に後ろに下げられるが、ディフェンダー隊のメンバーだけあってたいしたダメージも入っておらず、ノックバックも発生していない。
ソードスキルを発動したボスに数秒の硬直。
槍使いの男の横からアスカが駆け抜け、的確に〈リニアー〉をクリティカルポイントに突き込む。
僅かに減少するボスのHP。
攻撃したことによりアスカにタゲが移りそうになるが、
「うおおおおっっ!!」
ボスの左側にいたエギルが雄叫びを上げる。
敵の憎悪値を上げる〈ハウリングスキル〉を使ったのだ。
アスカへと移りそうだったタゲがエギルへと移り、ボスが刀をエギル目掛けて振りおろすが、キリトの指示で巨大な斧でガード。さすがの筋力値で耐える。その間隙にまたしてもアスカが〈リニアー〉を叩き込む。手に伝わってくる確実な手応え。
ついにボスのHPバーが半分を割って、イエローゾーンに突入した。
「次、来るぞ!!」
ボス戦の歯車が再度、かみ合って回り始めた。
ボスの武器が変更されただけでなく、取り巻きのほうも出現回数に変更が加わっていたようで、すでに12匹倒したはずなのに4匹の〈ルインコボルド・センチネル〉がポップした。
取り巻きの4匹はキバオウ率いるE隊と回復の済んだ長物隊が相手をしているが、3匹ですらアスカとキリトの2人の援護無しでは厳しそうだったのだ。倒すことよりもダメージをくらわないように戦っているようだが、長くは持たないだろう。
ボスの方も順調な
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