第6章:束の間の期間
第177話「異質なナニカ」
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しで悪いが織崎に関するデータを送るから確認しといてくれ』」
『了解。優輝君はどうだった?』
「『ちょっと入れそうにない雰囲気だった。まぁ、親がいるなら大丈夫だろ』」
『そっか……』
司と奏に念話を入れ、データを送ると同時に自身も閲覧する。
「当時の……とはいえ、能力自体は今判明してるのと大差ないな」
空中に投影された映像には、優輝が以前にメモっていた神夜のステータスがあった。
帝はまず、能力に目を通し……。
「……ビンゴ、とでも言うべきか?」
そのすぐ上に表示されていた、神夜を表す称号の欄に目が留まった。
そして、そこに書かれていた内容に、冷や汗を流す。
「……“■■の傀儡”……はは……あいつも気づかない内に、駒にされてるのか」
それは、背後に何者かがいる決定的な証拠だった。
それと同時に、神の特典の力を以ってしても“視る”事が出来ないのが判明した。
「(ステータスを“視る”力。特典であるならばその効果は強いはず。実際、能力だけでなく、体力とかも数値にして出す程だ。それでも“■■”になっている……か)」
ゲームなどでありがちな“ステータス”。
現実でそれを表記するのは、そういった法則の世界でない限り不可能に近い。
特典だからこそ出来る事だとも言える。
しかし、その上で“■■”となっていたのだ。
「『……どう思う?』」
『……とりあえず、神夜君も被害者になる……って思ってるよ』
『後は、想像通り途轍もない存在が関わってる事だけ……』
同じように確認したのを見計らって、帝は念話で司と奏に尋ねる。
帝と同じく、司も奏も“■■”に戸惑っていた。
「『多分、というかほぼ確実に、“■■”があいつに魅了の力を与えた奴だと俺は思っている』」
『まぁ、他に考えられないもんね』
帝の言葉に司も同意する。
実際、他に判断材料がない時点でそうとしか思えなかった。
『………』
『……奏ちゃん?』
「『どうした?』」
ふと、奏が無言になっている事に司が気づく。
『今二人でデータを見てたんだけど、この“■■”の部分をじっと見て難しい顔をしてて……』
『……ごめんなさい。ちょっと我を失ってたわ』
「『……大丈夫か?』」
あまりに唐突過ぎるため、帝は心配の言葉を掛ける。
奏は優輝以外に対しては寡黙で、少々の事では動じない。
また、例え動揺があってもあまり表には出さないのが普通だった。
そのため、ここまで目に見えて様子が違ったのは初めてだった。
『……大丈夫よ。でも……』
『どうしたの?』
『この“|■■《
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