機動戦士ガンダム
2198話
[1/5]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「ルナ・チタニウム……か。その金属については俺も色々と情報を入手してるけど、それをヅダに使うのは難しいんじゃないか?」
美鶴とデートをしてから、数日後。俺は、クレイドルにある屋台で偶然会ったジャンと一緒にガレットを食べながら言葉を交わしていた。
ちなみにガレットというのは、言ってみればそば粉を使ったクレープだ。
ただし日本で知られているクレープのように、生クリームや果物、チョコといったものを使って作るデザートではなく、卵とかハムとかそういうのが入った、言ってみればサンドイッチとかハンバーガーとかのような、ファーストフード系のクレープだ。
……ちなみに、幸い、本当に幸いな事に、現在のところはクレイドルにゴーヤクレープの魔の手は伸びていない。少なくても、俺はそれを売ってる店を見たことはなかった。
もっとも、ホワイトスターと交流を重ねると、いずれどこからともなく、その手が伸びてくるのだが。
ともあれ、ちょっと珍しかったので食べていこうと思ったら、同じ事を考えたのかジャンもまた屋台に並んでおり……現在は、こうして一緒に食べている訳だ。
そして俺とジャンが一緒に食べているとなると、話題はヅダの事になるのは確実な訳で……その話題の1つが、ヅダにルナ・チタニウムを使いたいというものだった。
ルナ・チタニウムというのは、月の重力下だけで作ることが出来る特殊なチタン、アルミニウム、レアアースを使って作られる合金の事だ。
存在そのものは、それこそ今から15年以上前に知られていて、その性能も非常に素晴らしいのだが……とにかく、コストが馬鹿高い。
おまけに加工も非常に困難ということもあり、存在そのものは知られていつつも、それを使おうと考える者はそう多くはなかったらしい。
「ですが、ヅダの欠陥……に対処するには、フレームそのものを強化するのが一番手っ取り早いのが事実です」
欠陥という言葉を口にした時、ジャンの表情は非常に微妙なものになったが、それでもそのまま言い切った。
「お前の気持ちは分かる。それに、折角ルナ・ジオンの本拠地として月を手にしているんだから、月だけで作れるルナ・チタニウムを使いたいというのも理解出来る。だが……以前も言ったと思うが、ヅダは一握りのエースパイロットが乗る機体ではなく、一般の兵士も乗るような量産機として採用される予定だ。そうなると、コストの問題も大きくなってくる」
シャドウを使っているシャドウミラーに所属している俺が言っても、説得力はないけどな。
何しろ、シャドウは量産機という扱いの割には1機製造するのにエースパイロットが使うカスタム機並のコストが掛かってるのだから。
そんな俺がルナ・チタニウムはコストが高すぎるから止めろと言っても、普通は納得出来ないだろう。
「ですが、
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ