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特殊陸戦部隊長の平凡な日々
第15話:新体制の幕開けー3
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前で立ち止まると、姿勢を正して敬礼する。
一方301部隊の士官たちも、それに応じてゲオルグたちに向かって敬礼した。

「特殊陸戦部隊のシュミットです。 テロ対策室からの指示で支援に参りました」

手を下ろしたゲオルグは、その手を301部隊の部隊長に向けて差し出した。

「助かります。 第301陸士部隊のクリスティアン3佐です。 よろしく頼みます」

彼らはお互いの手を握って顔を見合わせた。
そのとき、ゲオルグが大きく目を見開いて、あっ、と声を上げた。

「どうかしたんですか?」

クリスティアンの背後にいたシンクレアは、ゲオルグの様子を見て怪訝な表情を浮かべて聞く。

「あ、いや。 なんでもない」

ゲオルグが口をへの字に曲げて答えると、クリスティアンが声をあげて笑った。

「なんでもないってことないだろ」

クリスティアンの言葉にゲオルグはあきらめたように肩を落とした。

「士官学校の同期だよ」

ゲオルグは吐き捨てるようにそう言って、大きくため息をついた。
その様子を見ていたクリスティアンは、再び笑い声をあげる。

「握手をするまで気づかないなんて、忘れられたかと思ったぞ」

「忘れたくても忘れられないよ。 まったく・・・」

ゲオルグはもう一度大きくため息をつくと、自分が置かれている状況を思い起こし、
気を引き締めて顔を上げた。

「それより仕事をしよう。 状況は? ビル内部の情報が取れないと聞いたが」

ゲオルグの言葉を受けて、クリスティアンも口元に浮かんでいた笑みを消して頷いた。

「説明する。 こちらへ」

ゲオルグたちはクリスティアンの指し示した机に近づいていった。
その上には、ビルの建設図面が映し出されていた。
机の空いていた一辺のそばに立つと、ゲオルグは机を囲む面々を見回した。
そこには、301部隊の士官、シンクレア以下の情報部員、警防署の警邏担当者がいた。

「一通りの状況については把握していると思うので省くぞ。
 現在犯人グループは窓口などがある1階に人質をとって立てこもっていると、推定される。
 我々301部隊は突入作戦により事態を解決するよう、地上本部作戦部からの指示を受けて
 ここに来たが、犯人グループとの連絡もとれず、内部の状況も把握できていないため、
 現在のところ動きのとりようがない」

クリスティアンが早口で説明するのを聞いていたゲオルグは、腕組みをしてしばし考え込んだ。
そして10秒ほどの間をおいて、口を開く。

「問題を整理しよう。
 必要な情報は、犯人グループの数と配置、武器の有無、犯人グループに魔導士がいるかどうか、
 人質の数と位置。 こんなところか?」

「犯人グループが得ているであろう情報も
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