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真ソードアート・オンライン もう一つの英雄譚
第一部
インテグラル・ファクター編
世界の終焉
[3/6]

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』を取ってガードする。これがシステムアシストを解除した本気の茅場晶彦の力か!
その剣のスピードと重さは前回のコロッセオでの戦いとは比べものにならないものだった。

「流石はアヤト君だ。今の奇襲を守りきるとはね」
「スピードもパワーも前回とは桁違いじゃないか。アンタ、どれだけこのゲームをやり込んでたんだ?」
「ふ、このゲームの正式サービスよりも前、いやβテストよりも前の段階で私一人だけでクリア出来るぐらいはやり込んだとも」
「ちっ!廃人が!」

ヒースクリフとの激しい剣戟が続く。

「ふっ残念だが……!」
「……!?」
「これで剣は打ち取った」

ヒースクリフの剣によって俺の剣を弾き飛ばされ、剣は床に刺さる。すかさず《クイックチェンジ》で『ライト・コンダクター』に変更する。

「さて、ウォーミングアップはこれぐらいでいいだろう。君も槍になったしここからが本領発揮だろう?」

そんな事を言ってのけるヒースクリフ。まだまだ余裕かよ……!畜生!
俺は槍を構える。直ぐにでも飛び込めるように。それに今の俺のスピードは通常の三倍の速さだ。某赤い彗星の如きスピードならあいつにだって勝機があるかもしれない。

「確かに君の《無限槍》はキリト君の《二刀流》に匹敵する超攻撃型のユニークスキルだが、絶対の壁である《神聖剣》には届かない」
「因みにだが、あんたが100層のボスだった、なんて落ちはねぇよな?」
「────その通り。私が100層のボス、ヒースクリフだ」

なるほど、俺はラスボスのソロ攻略を行っている真っ最中というわけか。 相性どうこうの話じゃない。レイドボスを単機攻略。馬鹿げた話である。
────けど、その馬鹿げた話を、やらなくてはならない。

「正確には裏ボスと言った方が正しいがね。100層のボスを倒した後に現れる、隠しボスだよ」

攻略組最強のプレイヤーが最強の敵なんて笑えねー。笑えねーけど、やるしかないんだ。攻撃も段々と当たってる。ヒースクリフのHPは初めてイエローゾーンに入っていた。
やれる。このままいけばやれるぞ。

「甘いぞアヤト君。このままいけば倒せるかもというのは甘すぎる。私のHPはイエローに入った。それだけ私もボルテージが上がっていくとも」
「つまりまだまだアンタには上があるって言うのかよ」
「そうだとも」
「くそ!化け物が!」

俺は再び突っ込む。先程までの隙は無くなってより繊細にかつ完全に近づいてやがる。

「ふん!」
「ぐわ!」

俺はヒースクリフに突き飛ばされた。そのまま壁に激突しめり込む。

「これで終わりだ」

ヒースクリフは壁にめり込んだ俺を突き刺そうと走ってくる。まだ、負けられねぇのに……

「諦めちゃうのかよ。アヤト」
「え……?
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