機動戦士ガンダム
2197話
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拗ねたような表情を見せる。
「悪かったって。そうだな。ちょっと桜でも見に行くか?」
「桜? この季節だと、もう花見は……」
そう美鶴が告げる。
まぁ、去年の花見は2月だったか、3月だったか、まだ寒い頃にゆかりと一緒に行ったしな。
だが、この桜というのはその前線が北上していくものだ。つまり……
「これは……素晴らしい」
感嘆の声で美鶴が告げるのは、丁度今が見頃といった具合の満開の桜。
5月ともなれば、東北では運が良ければまだ桜が見頃なのだが、転移する前に調べたところ今年は若干咲くのも散るのも早かったらしい。
そんな訳で、北海道まで来た訳だ。
普通に考えれば、北海道まで移動するのに飛行機やら何やらでも数時間掛かるので、俺がペルソナ世界に一晩泊まりのデートをする為にやって来たところで、移動時間にかなり使う事になる。
だが、俺の影のゲートであれば、それこそ転移というだけあって、東京から一瞬にして北海道までやって来る事が出来る。
それも花見の客が多い有名な場所ではなく、山奥にあって普通の人はなかなか来られないような場所であっても、全く関係なく。
この世界の……いや、ネギま世界以外のどんな世界であっても、この影の転移能力は羨ましがられるよな。
転移技術という点では、マクロス世界にもフォールド技術があるが……あれは、あくまでもマクロス級のような宇宙艦や、VFのような機動兵器で使うものであって、俺のように個人で好きな時に好きな場所に転移出来るというものではない。
ましてや惑星の側でフォールドすると、重力やら何やらの影響で全く関係ない場所に転移したりするし。
「だろう? ここは北海道でも指折りの名所……であると同時に、かなり険しい山を登らないと辿り着けないような場所だから、穴場として知られているらしい」
取りあえず、花見ということでバーベキューやら何やらをやろうと思っても……その道具とかをここまで持ってくるのは、まず不可能だろう。
あ、いや。北海道だし、バーベキューじゃなくてジンギスカンなのか?
しまったな。折角北海道にやって来たんだから、ジンギスカンの用意をしてくればよかった。
……今からでも、用意するか?
それこそ影の転移魔法ですぐに街中に移動出来るから、ジンギスカンセットとか、そういうのを買ってくるのは難しい話ではない。
そう考えたが、目の前に広がる桜、桜、桜。
一面の桜の光景に目を奪われている美鶴を見ると、何となくそんな気分にはならなくなる。
まぁ、別に北海道に来たからといって、絶対にジンギスカンを食べないといけないって訳でもないし、何ならここでの花見が終わった後で街中でジンギスカンを食べてもいいんだろうし。
「うむ。……これは、凄い。
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