2部 ジュエルシード事件
1章 怪しい館にはご用心
再び1Fの探索そして・・・
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本当に何なんだこの館は、俺はこういうのは結構苦手なんだよな
生前でいいのか、あの小説を読んだせいだ。
あれのせいでこの手の物が結構苦手なんだが、今はそんなことも言ってられねえ
俺は少しだけあの忌々しい小説を想像してしまった
俺が階段のを降りようとすると後ろから可愛らしい悲鳴が聞こえたので俺は振り向いた。
どうやら列の真ん中のアリサが転んだようだったので手を貸して立たせた。
「ねえ、綾」
「どうした?」
「あそこ?」
ん?、アリサが指をさしたところは階段の取っ手の下付近に何か紙が絡まっていた。
俺は警戒しながらそれを取った。
紙にはこう書いてあった。
ふんぐるい むぐるうなふ くとぅぐあ ふぉまるはうと
そこから下は紙が破れていた。
「・・・まじか・・・」
「どうしたの綾君?」
「綾何?」
アリサが俺がその紙を見て立っていたところでそれを奪い取るように持って行ってしまった。
「なにこれ?不気味ね」
「綾君これって・・・」
アリサの隣で見ていたすずかは俺に聞いてきた。
「流石本好きだなぁ〜知ってるのか?」
「でも本の話でしょ?」
「何よ二人して!」
「アリサ、クトゥルフ神話って知ってるか?」
「どこかの神話の話?
神話っていうのならどこかの地名よね
でもクトゥルフなんて地名聞いたことないわよ」
確かに神話と聞くと地名を思い出す
ギリシャ神話、インド神話、北欧神話
大概地名が入るのだがこれはそんなのとは違う。
「そりゃそうだ
ある小説家が書いた創作の神話だからな」
「創作なら別にいいじゃない。神話なんだから良い話もあるんでしょ」
「神は神でも邪神にまつわるもので、ジャンルはコズミックホラーっていうジャンルだな」
「だから何なのよ」
「そのクトゥルフという邪神を呼ぶ呪文の一説がそれだ」
「でも創作なんだから、そんなに恐れる必要ないでしょ」
「異常事態だからな、そんな簡単に考えるのは出来ないな」
「でも、綾君、ただ単にこのシリーズが好きだったのかも」
「憎い連発してる奴の屋敷に落ちてるフレーズだ。不気味で仕方ない」
「何?綾怖いの?」
「誰に言ってる?まったく行くぞ!」
俺は内心恐れながら階段を降りて1Fに向かった。
いくらなんでもクトゥルフなんて規格外だろう
あんな奴らが来たらこいつらを護れるのか?
殺界全開使用でも食い止められたら御の字だな
どうにかしてこいつらを連れて逃げ出す算段を見つけないとやばい
確かにアリサが言うように創作だが、この世界自体が創作の世界だ
何があっても不思議じゃない
混沌の世界だろうが、超人みたいなやつが
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