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ツインズシーエム/Twins:CM 〜双子の物語〜
ツインレゾナンス
第4話 我が家への帰還
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でも食べて少し幸せになりましょ。確か冷蔵庫にアイスがあったはず」
「なら僕が持ってくるけど、2人は何がいい?」
「俺バニラで」
「私は抹茶」
「りょーかい」
ミストが席を立って冷蔵庫へと向かう。特定の魔法のみを発動し続けるように開発された『持続水晶』を組み込んだ箱で冷やされたそれは、今も作りたてのようにキンキンに冷えている。
「さて、食べようか」
各々の前にミストが置いたアイスとスプーンを手に、3人は再び会話へと入る。その最中には、先ほどのような暗く沈む様子は全く見られなかった。
こうして、一度は失った幸せも微々たる違いを残しながら再び得て、今をこうして生きている。少し肩身が狭くとも、今の2人にとっては十分に幸せなのだ。些細な反抗を毎日積み重ねる程度なら、きっと何も言われないだろう。
例えこれが身の丈に合わない幸せだと言われても、それをただの言いがかりだと言えるのはまだ先かもしれなくとも、この世の中が意味もなく作ってしまった差別になど、2人は屈するつもりはない。だが、それでも上手く隠さなければいけないような、世知辛い世の中だ。度を超えた反抗が意味するものも、もちろん分かっている。
運命に少しの反抗を見せながらも翻弄されていく毎日は、確かに過ぎていくのであった。
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