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勇者番長ダイバンチョウ
第25話 かつての敵は今日のダチ公!? 面倒臭ぇ事は酒に流して一気呑み
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者揃いと言った顔ぶれだ。

【驚いたかい番君。宇宙と言うのは広いんだ。その広大な宇宙でこれだけの悪達が己の名を轟かせんとばかりに戦いを繰り広げている。そしてそれの一番の被害を受けるのは罪のない力なき人々なんだよ】
(力ない人々・・・かぁ)

 番の脳裏に幾人もの人の顔が浮かび上がる。
 母、弟、駒木のおっちゃん、町内会のおじさんやおばさん達、学校のクラスメイトや先行、それにーーー

(美智・・・)

 大勢の人々の中でひと際強く輝いたのは彼女の姿だった。何時も喧嘩ばかりしている自分の事をひたむきに心配してくれているのは肉親以外では彼女しかいない。
 が、番自身が女性への扱いが苦手なのと超絶的な初心なせいもあってか中々進展しないのが現状だったりする。
 因みに家族の方は既に了承済みらしく、隙あらば彼女と籍を入れさせようと企んでいるとかいないとか。

【良いかい番君。君がこれから行う事はこの宇宙を揺るがすほどの大事件なんだ】
【そうなのか?】
【仮にも宇宙全土にまで知れ渡っていた星雲組の次期組長とまで言われた彼と兄弟の契りを結ぶ上に、地球人を代表として同盟を結ぶんだ。それはつまり君を亡き者にすればその同盟は破棄される事になる。つまり、今まで以上に君の命は狙われる事となるんだよ】
【なるほど、要するに今まで以上に強ぇ奴と喧嘩出来るってぇ訳なんだろ? 好都合じゃねぇか】
【中々図太い神経をしているみたいだね。それなら心配はなさそうだ】
【どうでも良いけど早く始めてくれよ。いい加減この紋付ってのがきつくて適わねぇんだ】
【そうだね。それじゃそろそろ始めるとしようか】

 流石に痺れを切らしてきた番に対し、ノルウェールは笑みを浮かべると、そそくさと組長の隣へと立つ。そして、組長に手を貸しながら前へと歩み出て、大勢の来賓達に向かいマイクを傾ける。

『皆さま、本日はお集まり頂き感謝します。知っての通り、我ら星雲組は、かつてゴクアク組の策謀の前に屈し、屈辱を味わう日々を過ごす結果となりました。その過程で大勢の部下を失い、また幹部達も同様に宇宙の塵となりました。ですが! 未だこの胸にある仁義の炎は尽きてはいません! この燃え滾る仁義の炎がある限り、星雲組は永久に不滅なのです! その事を、今日お越し頂いた方々に理解して頂くべくこうして式典を設けました』

 流石にまだ本調子ではないのだろう、軽く息を整えるべくスピーチを止めて深呼吸を数度行う。

『今! この場に居る猛者達、そしてこの場に居らずとも、この式典を見ている猛者達よ! 我らの仁義の炎を掠れ火と笑いたいなら笑うが良い! 無謀な行いだと思いたければ思うが良い! されど、我ら星雲組の仁義の炎は、何人たりとも消し去る事など出来はしない! それを、今日この日を以て証明する事
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