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勇者番長ダイバンチョウ
第25話 かつての敵は今日のダチ公!? 面倒臭ぇ事は酒に流して一気呑み
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 悪の根絶は不可能であっても、少なくとも一人でも多く悪の被害を抑える事が今回の式典の目的でもあった。

【しっかし、来賓の数がすげぇなぁ・・・あのおっさん、相当実力を持ってるんだな】
【当たり前だ。仮にも一等空佐の階級を持つお方だ。あのお方が声を掛ければ例え宇宙の彼方にいようと駆けつけなければならない程なのだからな】
【へぇ、要するにすげぇおっさんってこったろ?】
【どうして番と良いお前と良い、どいつもこいつもノルウェール一等空佐の凄さを理解していないんだ】

 会場内に置いて一人頭を抱えるイインチョウ。無論、彼もまた紋付を着用していたりする。

【でも、僕この格好嫌いじゃないですよ。何だか・・・偉くなった気分がしますよ】
【へへっ、まるで幹部にでもなった気分だな】

 紋付を見て、レスキューは少し嬉しそうだ。ドリルもまた紋付を着て大層ご満悦のご様子で。

【ほぉ、暫く見ぬ内にそれが似合う面構えになったか】
【男児三日会わざれば何とやら・・・どうやら我らが弟もそのことわざに漏れなかったようだな】
【似合っているぞ、弟よ】
【兄さん達!!】

 其処には、これまた紋付を着こなしたバトル三兄弟の姿があった。
 しかし、その風貌は依然よりも力強く、猛々しく変貌を遂げていた。

【弟よ、我らも地球と言う星にて修練を重ねた】
【その結果。我らは更に強くなれた。今まであれが我らの限界だと思っていたのだが、どうやらまだまだ我らは成長が出来るようだ】
【これを教えてくれたのもお前のお陰だ。兄として誇りに思うぞ】
【そんな・・・僕は何もしてないよ。強くなったのは兄さん達自身の鍛錬のお陰だし、僕なんかじゃまだ兄さん達の足元にもーーー】
【謙遜するでない弟よ。お前も誇り高きバトル星人の血を引く猛者。その姿を今は亡き父上や母上達にも見せてやりたかった】

 バトル太郎のその言葉に少しだけ四人の空気が湿っぽくなってしまった。
 続いてバトル次郎も、三郎も、そしてレスキューまでもが俯いてしまう。

【すまんな。つい湿っぽい話をしてしまった。今日はめでたい式典の日、今宵は大いに盛り上がろうではないか】
【兄者。盛り上がるのはもう少し後だぞ】
【そうだ、今は静粛にせねば式が台無しになってしまうだろうが】
【む、そ、そうだったな】

 弟達に諭されて黙り込むバトル太郎。相変わらず長男は脳筋まっしぐらなようで。

【ふん、相変わらず頭の中まで戦いの事しかないのだな。バトル太郎よ】
【むむん! その声、そしてこの鼻をくすぐる塩の香り!】
【き、急に太郎兄さんが説明口調に!】

 レスキューの驚きはさておき、バトル太郎の視線の先には、常人の二回りも三回りも大きな巨体が其処にはあった。
 クジラを彷彿とさせる顔を持
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