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勇者番長ダイバンチョウ
第25話 かつての敵は今日のダチ公!? 面倒臭ぇ事は酒に流して一気呑み
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理由がわからない番は首を傾げるばかりだった。

「ノルウェール・・・何だ?」
「自己紹介が遅れてしまったようだな。私はノルウェールと言う。宇宙警備隊に所属する者で仲間からは『(炎の騎士)フレイムナイト』と呼ばれている」
「するってぇと・・・さっきのキザッたらしいロボットはおっさんだったって訳か?」
「その通りだよ。轟番君」
「な、何で俺の名前を知ってるんだよ? 俺はあんたの事なんて知らないぜ」
「君のご家族と前に知り合った事があってね。その時に君の事を教えて貰ったんだよ」
「それって・・・『心』の奴か?」

 番の表情に曇りが出てきた。その表情の番を見て、ノルウェールは軽くため息を吐いた。

「やはり、君は御父上の事を恨んでいるようだね」
「当たり前だ! どんな理由があろうと家族を見捨てて雲隠れしたような腰抜けなんざ親父じゃねぇ!」
「本当に・・・そう思っているのかい?」
「当たり前だ!」

 番の怒号が響き渡る。それ程までに番の中にある父に対する憎しみは深いと認識させられる。

「分かった。これ以上彼の話をするのは止そう。さてと、レッド君と言ったね。その様な大々的な行いをすると言うのであれば身内だけでやる訳にはいかないのではないかな?」
【ふむ、それはそうじゃのぉ・・・】
「よければどうだろう。その盃の会場その他諸々を私に一任させてはくれないかな?」
【宇宙警備隊のお方が、わしら極道の儀式に賛同するっちゅうぅんか?】
「まぁ、普通はしないだろうね。だが、今は悪が悪を食らう時代。弱い悪を強い悪が淘汰する弱肉強食の時代に置いて、弱い立場の人達を守る為には時には悪をも利用しなければならない時もある」
【つまり、おまんは己の目的の為にわしらを利用したいと言うんじゃな?】
「不満・・・かな?」
【・・・・・・】

 腕を組んだまま一言も口を開かないレッド。その表情は真剣そのものと言えた。

【是非お願いします】

 言うや否や、レッドの巨体がノルウェールの前に頭を下げた。

【あ、兄貴!】
【兄貴が、頭を下げるなんて!?】
【わしのこの頭一つ下げて事が済むんならいくらでも下げる。正直、今のわしらにゃ財力も兵力も土地も何も残っちょらん。じゃけん、あんたの言うようなでかい催しが出来ればそれは、この宇宙全体に星雲組の復活を告げる絶好の機会になる。その為ならばこのレッド。例え代価がわしの命と言われても喜んで差し出す覚悟じゃ】
「あぁ、勇み出てるところすまないけど、何も其処まで催促はするつもりはないよ。私の目的と言うのはその星雲組の復活を宇宙全土に広める事なんだからね」
「どう言う事だよ?」
「番君。今のこの時代が混迷を極めていると言うのは知ってるね?」
「まぁ、一応はな」
「正直なところ、我々
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