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勇者番長ダイバンチョウ
第25話 かつての敵は今日のダチ公!? 面倒臭ぇ事は酒に流して一気呑み
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 重々しい空気が会場全体に広がっているのが体全体で感じ取れる。
 余りの重さに頭が垂れ下がってしまいそうになるのを番は必至に耐え忍んでいた。

(く・・・空気が重てぇ・・・)

 流石の番も今のこの現状には緊張せざるを得ない。
 今、番はバンチョウと合体している状態なだけでなく、何故か紋付を着せ付けられている。
 んで、そんな番とバンチョウと対面で座っているのはあのレッド本人なのだ。
 しかも、レッドもまた紋付を纏っている。

【すまんのぉ番。わしのわがままを聞いてもらって】
【なぁに、俺達ぁ共に死線を潜り抜けて同じ釜で飯を食ってきた仲だからな。お安い御用だぜ】

 申し訳なさそうに項垂れるレッドに番はそう言い放つ。
 その言葉を受け、少しはレッドの顔に晴れやかさが戻った。
 変に誤解されたら大変だから此処で説明をさせて貰うのだが、別に二人は恋仲になるとかそう言う事では断じてない。
 こう言った事に至った経緯は今よりもほんの少し位遡る事になる。




     ***




「盃を交わす?」

 事の発端はバンチョーベース内で起こった。

【そうなんじゃ。こうして星雲組も復活出来た事じゃし、組長の意識も戻ったそうなんじゃ。其処でじゃ、わしのかつての同胞達に番や地球の仲間たちを報せたいのと一緒に、地球人と半永久的な同盟を結びたいと考えておるんじゃよ】

 レッドが言うには、無事に星雲組の構成員や幹部、果ては組長までをも救い出す事が出来た。
 後は組の基盤を立て直しさえすれば星雲組は再びゴクアク組を揺るがす組織へと返り咲く事が出来る。
 だが、言うには簡単だが実際には結構難しかったりする。
 そもそも、現状の星雲組には何の後ろ盾がないただの放蕩集団でしかないのが現状だ。
 このままでは復活の宣言をしたところで袋叩きにされて終わりになりかねない。
 其処で、番達が住んでいるこの地球を拠点として星雲組の基盤を作り、其処から徐々にゴクアク組に奪われた土地を奪い返して行く。
 と、言うのがレッドの考えた作戦なのだそうだ。
 そして、その為に一番手っ取り早いのが番との盃を交わす事なのだそうだ。

「それは良いが・・・何で俺なんだ?」
【それはじゃのぉ、番を地球人代表としてわしが見込んだと言う訳なんじゃ】
「え!? 番が地球人代表!? それマジで言ってんのかぃ?」
「レッドさん、それは些か軽率なんじゃないかなぁ?」
「てめぇら、好き放題言いやがってーーー」

 守や茜に好き放題言われて番自身少しむっとしているご様子。

【違ぇねぇや! 番じゃ地球人代表としちゃ役不足だもんなぁ!】
【ちょっ、失礼ですよドリルさん! 確かに番さんは地球人代表と言うには些か落ち着きがないと言う
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