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汝(なれ)の名は。(君の名は。)
15預言者(メシア)
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肌も浅黒く、筋肉隆々の巨人、数十代目、現世での建御雷。
 こちらは世襲でもコネ入社でもなく、剣技と腕力で勝ち取った身分。
 力技で立った人物なので、数千人の兵士を指揮して兵糧の手配までする能力はない。せいぜい数百人の棟梁で親分でしかない。
 ポリネシアの血が濃いのか、タロイモさえ食べていれば筋肉隆々の肉体を保てる、モンゴロイドとは違う体形と顔立ちだが、やたら流暢な日本語、当時のヘブライ語が変形した言語で話す。

 それでも寄生虫用の駆虫剤が存在しない古代世界なので、全員現在の子供身長。
 博物館にある、中世の貴族が身に着ける全身鎧が、現在の子供と同じ背丈で、衣食足りているはずの貴族の成人が身長150センチ以下。
 明治村などにある、「大日本帝国陸軍」と右から書いてある、ゴールデンカムイと同じ軍服が、全員150センチ以下。
 寄生虫に耐性があり、感受性も低く寄生されにくい人物がいても、せいぜい160センチ程度。
 ジャイアント馬場の様な巨人病を発して、末端肥大症を発症する人物でも170〜180センチ。
 タンパク質を摂る機会も極端に少なく、海沿いの漁村でもなければカルシウムも摂取できないので、成人男子の平均身長が130〜140センチ。女子なら120センチ以下の小人。
 歴史小説に出る「身の丈七尺(210センチ)の大男」など存在できるはずも無く、全金属製ロボが自重で倒壊するように、身長3メートル越えの月星人が地球に降り立つと、全身の骨が折れて呼吸も心拍も不可能で即死するのと同じで、もし存在しても自立できずに関節痛や骨折で死ぬ。
 栄養過多で筋肉強化までしてある現代の人物や、相撲部で2メートル近い巨人、体重200キロ近い化け物に適うはずがない。

「我の予言は絶対、必ず起こる現実じゃ。このまま進めば奴らは必ず痘瘡を撒いて、加賀の国ごと破滅させる」
 ヨツハが命じている通りの予知夢を見て、今後起こりえる事態をリーディングで予言し切った今代のアマテラス。
 そのアマテラスも、コーカソイドの血が多めで、日本人でモンゴロイドやデニソワ人の末裔とは交雑しきっていなかったので、ユダヤ系中東系の血を濃く持ち、短足の日本人とは腰の位置が違い、頭蓋骨を押しつぶしたようなブサイクな顔もしておらず、お目めぱっちりのガイジンハーフ顔をしていた。
「ここからは山道になる、行軍中、全ての橋を落とされて待ち伏せを食らうか、我らが渡った後で前後の橋を落とされて、分断されたまま火矢を食らうぞ。焼け出されて谷底に身を投げたいか?」
 多少軍事行動が分かるアマテラスですらこう言ったので、傾斜地や山間部での待ち伏せを知っている建御雷もスサノオも顔をしかめた。
「それも唯の火矢ではないぞ、谷を越えた向こう岸から打ち放てる火を噴く筒じゃ、もし山を越えて出雲の残党と事を構
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