機動戦士ガンダム
2196話
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あれば、それでも良かったのかもしれない。
だが、今の……ルナ・ジオンという新しい国に来た以上、意地を張られるのもちょっと困る。
何より、これからMSを新たに開発――正確には改修だが――するのであれば、ジオニック社の方に操縦システムを合わせた方が、将来的には色々と便利になる。
特にジオン軍からMSを奪った時とか。
そういう時に、操縦システムが違うので性能を最大限発揮出来ませんでしたという事になるのは、ちょっと面白くない。
「何か問題でも?」
そう言ってきたのは、ジャンではなく後ろにいる技術者の1人。
操縦システムの件については、テストパイロットのジャンもそうだが、やはり実際に開発をしている技術者達にとっても興味深い内容なのだろう。
「ああ。出来ればヅダはザクと同系統の操縦システムにして欲しい。勿論、機体が違う以上、全てを全く同じにしろとは言わないが」
「それは、何故でしょう」
「ジオン軍のMSを入手してこちらの戦力にする時に、操縦システムが違うと機種転換訓練が必要になるだろ。それは出来れば避けたいし、どうしてもやらなければならない場合は最低限で済ませたいからだ」
「……分かりました。正直なところ、あまり面白くない話ではありますが、将来的に見るとそちらの方がいいのかもしれませんね」
完全に納得した様子ではなかったが、技術者の1人が俺の言葉にそう言ってくる。
ジャンだけかと思ったんだが、実は技術者の方にもジオニック社に対して思うところがある奴がいたんだな。
いやまぁ、もしかしたらそういう連中を集めてルナ・ジオンに送ってきたのかもしれないが。
ともあれ、不承不承であってもこっちの要望を聞いてくれたのだから、こちらとしては不満はない。
出来ればジオニック社からやって来ている技術者とも、友好的にやって欲しいところだが。
その辺は、今は無理でも将来的に……といったところか。
「助かる。そうしてくれれば、ルナ・ジオン軍の方でも色々と便利だろうしな」
そうしてジャン達との面会は終わり、ジャン達は俺の前から立ち去る。
早速これから、ヅダについての打ち合わせを始めるのだろう。
ルナ・ジオンという国が出来てから、まだ1ヶ月足らず。
だが、そこに才能のある者達が集まってきて、結果としてルナ・ジオンの首都たるクレイドルは、かなり賑わっている。
……まぁ、クレイドルの大きさが北海道以上なので、賑わっているとは言っても、1人辺りの面積で見れば、まだまだ余裕なんだけどな。
「さて、ヅダの一件は予想よりも上手くいった。後は、具体的にどんな風になるか……その辺りは、俺が何かを考えるよりも、実際に技術者達で話し合って決めた方がいい」
そう呟くと、俺は政治班から回ってきた書類に目を通
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