第34話:大地は続くよ、どこまでも!?
[4/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初
となっても、順調に動き出した領内改革の仕事は、一日も止まることなく粛々と進めなくてはなりません。
『保健衛生局』・『管理課』:キスリングさんからの報告
『管理課』は、毎日汲み取り作業に全力であたっています。
何しろ人が居る限り、黙っていても自然に溜まる物ですから、汲み取りを休むと大変な事になります。
その為、毎日朝から晩まで牛車を連れて村々を廻り、瓶が一杯になると近くの発酵所に運び込んで発酵タンク内に投入し、また次の村に向かうといった事を繰り返しています。
ようやく2巡目に入りましたが、今のところ各村での評判は良好で、行く村々で歓迎を受けています。みんな、トイレがあることの良さを解ってくれた様なので、私達の仕事にも理解を示して労ってくれます。
ただ、現状の2班体制でのスピードでは各村を廻るのに時間が掛かりすぎるので、この分では早い機会に局員を増やして、牛車を3台で運用しないと間に合わなくなるかもしれません。
アルバート様が戻り次第、相談しようと考えています。
『保健衛生局』・『清掃課』:ギュンターさんから報告
『清掃課』は、各村等を定期的に巡回し、村内に放置されているゴミなどの回収・焼却を行うと共に、村内各部に消毒液を散布して病原体の発生を防いでいます。
それから、『施設課』に頼んで作って貰ったゴミ箱を使って、ゴミの集積所を各村に設けました。こうすることで、ゴミを捨てる場所を認識させ、ポイ捨てを無くしていこうと考えました。
この為、ここ最近はネズミも少なくなってきたということですし、ハエや蚊の発生が抑えられ、病気の発生率が低下し、死亡者の減少にも役立っているようです。
また、消臭剤の効果で異臭がしなくなったおかげで、頭痛に悩む人が減り、食欲も増進して働く意欲も増したそうです。
こうして貢献していることが認められ、あちらこちらで歓迎を受けようになりました。
歓迎の場では少し時間を貰って、何度も村の皆さんに普段から清潔でいることの大切さを話し、村内にゴミを捨てる人が居なくなる様に、4Sを学んで貰っています。
『保健衛生局』・『施設課』:ウイリアムさんからの報告
『施設課』は公衆トイレの設置作業が終わった後、屎尿の発酵所を作りました。それからは、他の課から頼まれた物を作って、それと並行して領内の街道整備を進める為に、現状の調査と街道整備の方法の検討して、一応の方針を決める所まで来ていました。
アルバート様が調査旅行に行く前の打ち合わせで、まず始めに整備を行う街道を隣のツェルプストー辺境伯との間の街道にすると言われました。途中に架かる橋も含めた全長150リーグを整備対象範囲となります。街道の痛みはそれほど酷い訳ではありませんが、この街道は交通量が多く、雨が降る度に泥濘と水溜まりが出来て
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ