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続・ユリアンのイゼルローン日記
第一章 初体験
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昨日の僕はきっと明日は日記なんて書けないだろうと思っていた。
だけど今こうして僕はいつものように机に向かってペンを走らせている。
既に戦闘状態に入っているのにも関わらず、だ。
初めての戦闘と言う事で朝から矢鱈と緊張していたのだけれど、今日行われたそれは僕の想像とは全く違ったものだった。
僕にとって理想とする軍人は勿論ヤン提督であり、そして提督は一万隻からの軍艦から構成される艦隊の司令官を務められている。
正直に言ってしまえばハイネセンの官舎にある自室のベッドで何度も想像(と言うより妄想と呼ぶべきか)したものだ。
自分が同盟の軍人としてヤン提督の横に立ち、帝国軍の大艦隊と向き合っている………
まあ、そんな類いの想像を。

ここからは全くの余談ーはて、こんな個人的な日記でも余談と書くべきなのだろうかーなんだけど、ジュニアハイの同級生達に聞いた限りではスパルタニアンのパイロットに憧れているという意見が多かった。
一対一で敵と闘うという点が格好良い、撃墜王〈エース〉の称号が欲しい、昔見た立体TV〈ソリビジョン〉で放映されていたアニメの主人公のようなヒーローになりたい等々。
艦隊司令官という職には意外に人気がなかった。
基本的には青年と言うより中年或いは壮年の軍人が務めるものであるから、少年が憧れるにはちょっと縁が遠過ぎるのかもしれない。
かくいう僕も勿論提督の事は尊敬しているし、憧れてもいるのだけど想像の中の自分は参謀をやっているわけだし。
まあ、中にはリン・パオ元帥やブルース・アッシュビー提督のように艦隊を率いて帝国軍を散々に打ちのめしてやると宣う勇ましい男の子も居たものだけど(結局彼は希望通り士官学校へ行けたのだろうか?お母さんに随分反対されていたらしいけど)
残念ながらヤン提督に憧れているという同級生にはー少なくとも直接にはー会えなかった。
周りに居た友人達はいい奴ばかりで僕が有名人の被保護者であるという事で特別扱いを変えるなんて事はしなかったけれど、多少は気を使ってくれても良かったんじゃないかなあ。(それとも気を使った結果 そうなったのだろうか)

気が付けば最初の話題から随分逸脱してしまった。
今日行われた(正確には今も継続中なのだが)戦闘が自分の想像していたものとは全く違っていたという事を書きたかったはずなのだが。
いや、更に言うならそもそも今日は日記なんて書けないと思っていたんだ、昨日の僕は。
それなのに、まさかジュニアハイ時代の友人達の事を思いだす事になろうとは。
(昨日思い出したせいだろうか、ハイネセン時代の事を。
ただ昨日の僕は何だか矢鱈と感傷的になってるなあ。恥ずかしい)
このまま過去に思いを馳せるのも良いが、まあ今日はこの辺にしておこう。
仮にも今は戦闘中であり、僕は司令官閣下から直
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