暁 〜小説投稿サイト〜
レーヴァティン
第七十四話 マルセイユからその九

[8]前話 [2]次話
「やっぱりロンドンにいるみたいね」
「ああ、そうだな」
 久志が留奈のその言葉に応えた。
「あそこにな」
「凄い娘がいるっていうわね」
「その凄い娘が問題だな」
「ええ、何でもね」
「魔術師か」
「そうらしいわね」
「魔術師でありながら闘技場で百戦百勝、しかも」
 久志はベーコンとオムレツを食べつつ言った、勿論酒も飲んでいるがその酒は赤ワインだ。
「どんなモンスターにもな」
「人はおろかね」
「勝つっていうな」
「それもドラゴンも」
「それな、ドラゴンに一対一で勝つか」
 それを言うのだった。
「とんでもない強さだな」
「私達並にね」
「しかも凄い武器を持ってるか」
「だとしたら」
「ほぼ決まりだな」
「その娘はね」
「俺達の仲間だな」
 オムレツを食べた後赤ワインを飲んでだ、久志は言った。卵料理と酒もよく合う。
「十二人目だな」
「最後の一人ね」
「ああ、しかし魔術師でな」
 それでもとだ、久志は首を傾げさせて言った。
「闘技場にいるのか」
「それはかなり珍しいね」
 剛も言ってきた。
「やっぱり」
「ああ、相当にな」
「普通闘技場は」
「魔術師とかはいないな」
「珍しいな」
 正もこう言った、彼はロールポークを食べている。
「俺もはじめて聞いた」
「うん、戦士やモンクならともかく」
「魔術師で闘技場にいるとかな」
「いないよ」
 剛は正に応えた。
「普通は」
「どんな術の使い方しているんだ」
「そこも気になるね」
「闘技場で闘うってな」
 久志が言うには。
「それこそな」
「そうだな、剣や斧で闘うな」
「襲い来る相手とな」
「そんな風だろ」
「それで、か」
 久志は飲みつつ考える顔になって述べた。
「術をそう使うか」
「想像出来ないな」
「どうにもな、術は戦う仲間を後ろから援護する為に使うからな」
「それが普通の使い方だな」
「それをどうして使っているんだ」
「気になるな」
「どうしてもな」
 二人で話した、そしてだった。
 ここでだ、久志はこうも言った。
「すぐにロンドンに行きたくなったな」
「うん、そうだね」
 淳二が久志の今の言葉に応えた。
「早速ね」
「そうしてな」
「その魔術師に会いたいね」
「一体どんな奴か見たいぜ」
 久志はハムを食べつつ述べた、淳二はベーコンエッグだ。
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ