機動戦士ガンダム
2195話
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合は早かった筈よ」
「つまり、健康になった今の状態だと……そう、いわば余裕が出来たから、アプサラスの開発が遅くなるって事か?」
「そんな風に思って貰えればいいわ」
「……マジか」
「マジよ」
しつこく尋ねる俺に、レモンは短くそう答えてくる。
どうやら、レモンとしては本気でそう思っているらしい。
いやまぁ、同じ技術者としてレモンがそう言うのであれば、恐らくその言葉に間違いはないんだろうが。
「どうする?」
「そうね。今は健康な身体に戻ったことを喜んで貰って、もう少ししたら、他の技術者と会わせてみたらどう? シャドウミラーの技術班は駄目だけど、ルナ・ジオンにジオン公国や連邦からも色々と技術者が集まってきてるんでしょ? なら、それがギニアスにとって刺激になるんじゃないかしら。ヅダの開発者達もそろそろ到着する頃でしょうし」
なるほど。アプサラス計画などというものを考え、それを形にしようとしている以上、ギニアスは技術者としても相当の能力を持っている筈だった。
そのような能力を持っており、更にはサハリン家の当主という立場である以上、当然のようにギニアスは高いプライドを持っているのは間違いない。
であれば、同じような技術者と顔を合わせて話をさせれば、自然とアプサラス計画だったり、ヅダの改修計画だったりに興味を持つという可能性もある。
しかも、身体が宇宙線に蝕まれた事により追い詰められてアプサラス計画を進めるのではなく、健全な心でアプサラス計画を進める事も可能になる……と、思う。
その辺は結局のところ技術者の考え方次第である以上、俺からは何も言えないんだが。
「そうなってくれると、こっちとしては助かるんだけどな。既にハワイの無人島にアプサラス計画の為の研究施設は作り始めてるし」
もっとも、それを作ってるのはいつもの如く量産型Wや無人機達だが。
……HLVの打ち上げ施設を作る時にハワイの住民を雇用出来なかったのは、出来るだけ早く作る必要があったからだが、今回の研究施設にもハワイの住人を雇用して……という訳にはいかないな。
HLVの時とは違い、今回は出来るだけ人に知られないようにする必要があるし。
とはいえ、アプサラス計画が進めば試験飛行とかもする必要がある以上、いずれジオン軍、連邦軍の両方に知られる事になりそうだが。
特にジオン軍は、ギニアスが一度アプサラス計画を提出している以上、データの類は残っている可能性が高い。
その為、アプサラス計画で開発された物だといち早く理解出来てもおかしくはない。
まぁ、具体的にはアプサラスがどんな機体になるのか分からないが。
実際に実物が出来てから、初めてそれがアプサラスだと理解出来ても、おかしくはない。
「とにかく、ギニアスが健康になった以
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