機動戦士ガンダム
2195話
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ば、ギニアスが治療ポッドで眠っている間に色々と起きた事を報告する必要があるのは、間違いなかった。
もっとも、それはギニアスにとっても色々と予想外の事もあるだろうが。
特に大きいのは、やはりアイナがシーマからMS操縦の特訓を受けているといったところか。
……幸い、本当に幸いな事に、海兵隊式の口の悪さはアイナに影響を与えてないようだったが。
もしかして、シーマもその辺は気を遣っているのか?
アプサラス計画にシャドウミラーが大きな興味を持っているというのは、シーマも分かっている筈だし。
そんな中で、もし何らかの理由によって偉い相手……セイラやラル、アンリ、それ以外にも幹部の面々の前に立って何らかの説明をしなければならなくなった時に、海兵隊式の口の悪さが出れば、色々と不味いだろうし。
「では、アクセル代表、レモンさん。私達はこれで失礼しますね。兄様の治療、本当にありがとうございました」
俺とレモンに向かい、アイナが深々と頭を下げる。
アイナにしてみれば、今回の一件は幾ら感謝してもしたりないのだろう。
実際、何日か前にレモンから聞いた話によれば、もう数ヶ月治療をするのが遅れていれば、シャドウミラーの技術を持ってしても治療は間に合わなかっただろうという話なのだから。
その辺り、ギニアスは今という時期にシャドウミラーと接触出来たのは幸運だのだろう。
それも、自分の身体を健康にしてくれる、これ以上ない程の幸運。
「ええ。ギニアスも一応問題はないと思うけど、まだ暫くは無理をしないでね」
レモンの念を押すような言葉に、ギニアスもまた深々と一礼する。
そして、ギニアスに続くようにノリスもまた。
やがて3人が部屋を出ていくと、ここに残るのは俺とレモンだけになり……
「ねぇ、アクセル。アプサラス計画……どうなると思う?」
「そうだな。ギニアスが健康になったし、順調に進むんじゃないか?」
「そうかしら。寧ろ、私はアプサラス計画だけを進めることを純粋に考えるのなら、ギニアスの治療はしなかった方がいいかもしれないと思うわ」
「……何? それはどういう事だ?」
もう数ヶ月で死んでいた可能性が高いギニアス。
その治療をしない方が、アプサラス計画の為には良かったのではないかと、そう告げるレモンに、俺は疑問を抱く。
だが、レモンはそんな俺の言葉に対し、少しだけ憂鬱そうにしながらも、説明を続ける。
「いい? もしギニアスが自分は助からないと知れば、恐らく全身全霊を……いえ、命そのものを燃やしてでも、アプサラスの開発に専念した筈よ。それは、サハリン家のこれからを思えば、当然かもしれないけど。そうすれば、普通に……そう、例えば今の健康な状況でアプサラスを開発するよりも、恐らくはもっと開発の進み具
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