暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
マザーズ・ロザリオ編
第266話 藍子と木綿季とチョコレート
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まで喜んでもらえるのは嬉しい……かもだが。あれは確かに当時は話題性もあったけど、比べるものがデカすぎると思うぞ。と言うより あの統一トーナメントと比べたら、殆どのものが霞むと思うし、そもそも以前にランが言う通り、辻デュエルなら……正直オレは大きいとは思わないな」
「そんな事ないよーっ! 何せ みんなと出会えた切っ掛けだったじゃん。……やっぱりボクたちにとっては特別だよ。あれ以上のものは無いって思ってるからさ」
いつも元気いっぱいなユウキ。天真爛漫なユウキ。
《特別》と口にした時のユウキは、何処か儚くも美しい花の様な、そんな表情をしていた。
「……そう、だな。オレにとっても同じだ。……皆に会えたんだから」
リュウキも深く、ゆっくりと頷いた。
目を細めて笑っているユウキの頭をそっと撫でて、また笑った。
ランもユウキの傍を離れない。すぐ傍でただただ微笑んでいたのだった。
「さぁ、これからまだまだ大変だぞ、2人とも。頑張れるか?」
「もっちろん!」
「はい。……頑張ります!」
力強く頷く2人を見てリュウキも同じく頷いた。
そして、席を立とうと腰を浮かせた時だった。
もうリュウキが帰りそうな気配はそれとなく感じていたラン。時間が経つにつれて、そわそわと世話しなく手を動かし、揉み合わせていた。
いつ切り出すのか、とユウキも気付いていた様で、リュウキが帰ってしまう前に素早く立ち上がって前に出た。
「わーちょーーっとまってリュウキ!」
「っと、どうしたんだ?」
「ほーら 姉ちゃん! 一番大切な事忘れてるじゃん!」
「っ……」
突然呼び止められた事にリュウキは驚くが、それ以上に体を震わせたのはランの方だった。
「にっしし〜 はい、リュウキ。これ」
「……これは」
ユウキは にっこりと笑って、そして差し出してきたのは 小さな桃色の包装紙と赤いリボンで包まれた箱だった。
そして、それを見たリュウキは直ぐに判った。ここに来る前に幾つか学校で貰ったから。
渚に事前に教えて貰ったから。想いを伝える一大イベントだと。
「ふふ。ボク頑張って選んだんだよ? チョコ上げるのなんてすっごく久しぶりで ドキドキしちゃったよっ」
「そうか。ありがとう。嬉しいよ」
ユウキは仄かに顔を赤く染めて、歯を見せながら笑っていた。
ランは 先を越されちゃって、少し慌てていたが ユウキは ぱちんっ とウインク。
「さっ、姉ちゃん! ……ボク、ちょっと行ってくるね?」
「んん? どうしたんだ? 何処か行くところがあったのか?」
「もー、ボクだって女の子なんだぞー。そういうの聞く? リュウキってば デリカシーないぞ。トイレ、行くのー」
「あ、ああ。そうだっ
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