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ソードアート・オンライン〜Another story〜
マザーズ・ロザリオ編
第266話 藍子と木綿季とチョコレート
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やはり異彩を放つ存在だといえるかもしれない。その中に何故、まだ発展途上。年端もいかぬ少年がいるのか? と初見であれば 疑問視する者もいることだろう。
元々表舞台に出ることを拒み続けていた経緯がある為だ。その名を聞けば―――誰もが納得するから。
でも、それでも歳下である事実には変わりないので、まずは先に挨拶。畏まらないで、という旨を恒例のように伝えてから始まる報告会。
綺堂氏にしっかりばっちり英才教育は受けているのでそのあたりは問題なし、である。
そして、紺野姉妹のいる病室にて。
「…………」
藍子はじっと手元に置かれた小さな包みを眺めていた。
数秒後 机の引き出しに、そっとそれを仕舞う。
その後は 小さく足を揺らせる藍子。
どうにも気後れしているのか、怯んでいるのか……、逃げ腰になってしまっていると言うか、それらが当てはまる藍子。木綿季はそんな姉をいつまでも見ていたい、なんて思うわけない。
「ねーちゃん!! 覚悟決めなよ! もう、昨日からずっとだよー? それに、意気込んでた時もあるじゃん!」
「ぅ……。わ、わかってるよー」
「ほんとにもー、リュウキの前じゃ完全に乙女になっちゃってる姉ちゃんも、たまには良いかも〜とか思ってたけどさ。ここまで弱腰になっちゃってる姉ちゃんはやっぱ見たくないよ。ほーら、ボクも一緒に渡すんだから、がんばろ! 誘ったのねーちゃんでしょ?」
「……うん」
藍子がなぜここまでになってしまっているのかも当然木綿季はわかっている。
以前まで、なんだかんだと否定気味に話していたのだが、もう隠せれてないと言うか、バレバレと言うか、別に悪いことをしてるわけじゃないし、普通の感性だ、と美樹先生にも背中を押されて ちゃんと木綿季の前でも認めちゃっていた。
まだよく判ってない部分もある。それにきっとこれは、憧れの気持ちの方が遥かに強い、と藍子に力説されたが、にやにやと笑う木綿季。 そんな妹に、実力行使で納得させた(らしい)。
「もうすぐ、隼人君が来ますよ。どうやら仕事も終わったようです」
美樹先生にそう告げられて、元々仄かに赤く染まっていた頬が更に赤く、熱くなる藍子。
木綿季も、ただチョコを渡すだけじゃ〜ん! と楽観的だったのだが、やはり いざその時が迫ると、やっぱり女の子。照れくさくなってしまうのも無理はない。
以前の27層のBOSS攻略の時に、颯爽と助けてくれた隼人のことを忘れていないのだから。
「……は、はい」
「えへへ。なんだかドキドキするねー。男の子にチョコ渡すのなんて、もういつ以来だったかな?」
それでも、やっぱり木綿季。この状況をもどこか楽しんでいる。藍子は 手のひらに何度か《人》を書
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