第五幕その六
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「是非ね」
「そうね、正直ね」
「あの人のお話はっていうのね」
「何かって思ってるわ」
やり取りをしたエリカの言葉です。
「現実にね」
「そうよね」
「難しいこと言ってたわね」
「何かとね」
「ええ、けれどね」
「何と鳴くよね」
「わかるわ」
ピエロの言いたいことはというのです。
「私も」
「私もね」
「けれどじっくりとね」
「お話したし」
それでというのです。
「わかったわ」
「つまり人を迂闊に信じない」
「まずはその人をよく見る」
「そしてね」
そのうえでというのです。
「好きな人でもその発言はね」
「よく確かめる」
「鵜呑みにしない」
「人気者だからっていい人とは限らない」
「真意ははっきり見極める」
「そういうことよね」
「相手が誰でもね」
こうお話します、そしてです。
ここでエリカはこうも言いました。
「オズマだってドロシーだってね」
「ずっと見ていてね」
「一緒にいてお話もして」
そしてというのです。
「どういう人かわかったし」
「それで信じる様になったわね」
「迂闊に信じなかったわ」
エリカにしてもというのです。
「そしてそれがね」
「よかったのね」
「そう思ったわ」
実際にというのです。
「今ね」
「そうよね、本当にね」
「まずはね」
「人は迂闊にね」
「誰だってね」
「信じるものではないわね」
「そういえば外の世界だと」
ここで言ったのはジョージでした、ティータイムでアンが出してくれたアップルティーを美味しくいただきながら。
「テレビのコメンテーターの人がね」
「変なこと言ってるとかね」
恵梨香が応えました。
「学校の先生言ってたわね」
「うん、アナウンサーの人とかもね」
カルロスも言います。
「そう言ってるとかね」
「スポーツでも変なこと言う解説者の人がいるね」
神宝はこのことを指摘しました。
「間違ってるんじゃないかってことを」
「人気がある人でもそうだし」
最後にナターシャが言いました。
「本当に迂闊に信じたらね」
「駄目だね」
ジョージは四人のお話を聞いてまた言いました。
「そうだね」
「うん、若しもオズマに化けた誰かが変なことを言うよ」
「ドロシーでもね」
臆病ライオンと腹ペコタイガーはオズの国で最も有名で人気があるこの二人の少女の名前を出して言うのでした。
「そうしたらどうか」
「そこで違うんじゃないかって言わないとね」
「おかしなことになるよね」
「正体も見極められないよ」
「その通りだね」
ジョージも納得して頷きました。
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