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ツインズシーエム/Twins:CM 〜双子の物語〜
ツインレゾナンス
第3話 出迎える4人目
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は基本暇だし、言ってくれれば依頼帰りの温泉は同行するよ」
「はーい。有効活用させてもらうわね」
エースの言葉に元気よく返すセレシア。
そんな楽しい会話をしている間に、時間はゆっくりと、しかし確かに過ぎていく。そのことはもちろん忘れていない。
「とりあえず温泉の話は置いといて……スプリンコートさんの帰り道、どうにかしないとね」
「あ、その話だけど……あたしが送っていけばそれで全部解決するよね。あたしはもう今日は学校に用ないし」
迷いなくそういうセレシアだったが、本来なら任せるべきところでエースとミストはやや不安そうな顔のまま『任せる』というワードを言えずにいた。その理由は、恐らく提案をした本人――セレシアが一番よく分かっている。
「プラントリナさん暗いとこダメだったよね?」
「大丈夫なのか?」
「それは分かんないけど、このままよりはいいでしょ。明るい道通ればなんとかなるし、あたしの魔法なら場合によっては音で周囲の人が戦闘に気づいてリスク回避ってことも出来るしさ。おまけにさっき約束したもんね、いつか4人温泉に行くって。闇討ちなんか食らってられないわ」
最後に付け加えた理由が非常に現実味溢れるものであったが、セレシアにとっては自分を奮い立たせ、勇気を振り絞るにはそれだけでも十分すぎる理由なのだろう。
ただ、それを聞いても解決しない懸念事項が1つだけあった。
「そもそもプラントリナさん寮生活だからもう1回戻ってこないといけないよな。帰り道1人だけどどうすんの?」
「あー……そっかー……うーん……。ねぇフローラ、今日泊めて?」
「うん、いいよ」
「はい、これで解決」
「解決早っ」
割と重い懸念事項を目の前であっさりと解決してしまったセレシアの言葉に、エースは素直なツッコミを投げた。
とはいえ、セレシアに任せるために気にしなくてはならない条件はすべて問題なくなったのは確かだ。こうなるともう任せないわけにはいかないだろう。
セレシアはフローラとは違い単独戦闘をこなすことが出来る。女子生徒のボディーガードのような役割を女子生徒に頼むというのは少し変かもしれないが、セレシアにはそれ相応の力量があることは確かだ。今の状況ならば、最適とは言えずとも、適任であることには間違いないのだから。
「まぁ困ってたとこだし、それだけやる気あるのに断るのもなんか変だしな。頼む」
「まっかせなさい」
頼れるものは頼ろう、ということでひとまずはセレシアに任せることでひと段落ついた。そうすれば、各々がそれぞれのやるべきことへと向かうことが出来る。
「やることも決まったことだし、さっさと帰らないとね。2人とも、まったねー」
「また明日」
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