機動戦士ガンダム
2193話
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店で出てくるパスタって量が少ないんだよな。
それこそ、俺が大食いであるというのを抜きにしても、店で出てくるパスタというのは、1皿……つまり1人前が0.5人前、もしくはそれ以下の量しかないといった印象が強い。
まぁ、その分美味いパスタを多く食べられると考えればいいんだろうけど。
パスタという料理そのものは結構好きな方だ。
定番のミートソースやカルボナーラ、ペペロンチーノ、和風のタラコパスタとか明太子パスタも美味い。
ただ、一般家庭でタラコパスタや明太子パスタを作る時は、タラコとか明太子をマヨネーズに混ぜてパスタに和えるというのと、湯煎して溶かしたバターやオリーブオイルに混ぜてパスタと和えるという2種類の方法がある。
うちで料理を担当する、マリュー、千鶴、そしてミナトの3人が作る和風パスタは、後者だ。
まぁ、俺の家に俗に言うマヨラーってのがいれば、話は別だったのだろうが……そういうのはいないので、それで問題は起きていない。
個人的には、オリーブオイルで作るよりも湯煎して溶かしたバターの方が好みなんだが。
「あ、なんかタラコパスタが食べたくなった。……ちなみにその店、何分以内に何人前か食べたら無料とか、賞金とか、そういうチャレンジメニューはやってないのか?」
「やってる訳ないでしょ、全く。……そういうお店じゃないのよ」
エリナの呆れた視線が向けられる。
……まぁ、ホワイトスターに来る連中の中には、俺以外にも、その外見でどこにそんなに入るんだといった風な奴もいる。
そういう客が来るという事を考えれば、チャレンジメニューの類はやらない方がいいのか。
やればやったで、話題にはなるんだろうけど……そういう話題で来る客を好まない店とかもあるしな。
ともあれ、俺はエリナとミナトの2人と共に、パスタ屋に向かう。
影のゲートを使えば、それこそ一瞬でその店に到着するんだろうが、どうせならデート気分を味わいたいと薄らと頬を赤くしたエリナに言われれば、それを引き受けない訳にもいかない。
普段がクールビューティーといってもいいエリナだけに、頬を染めて照れている姿は破壊力が高いんだよな。
「あら、アクセル。ほら、向こうで面白い事をやってるわよ?」
交流区画を歩いていると、不意にミナトがそんな言葉を口にする。
ミナトの視線を追うと……そこでは、コバッタの頭の上に乗せたリンゴを、エルフが射った矢が次々と貫いていた。
正確な射撃技術ではあるが、リンゴを粗末にするのは……まぁ、多分、スタッフが美味しくいただきましたとか、そんな風になるんだろうけど。
もしくは、牧場に持っていって餌にするのか。
ともあれ、おまえはどこのロビン・フッドだと言いたげな行動をしたエルフは、全てのリンゴを矢で貫くと一礼する。
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