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永遠の謎
233部分:第十六話 新たな仕事へその九
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第十六話 新たな仕事へその九

「それに対して今度のドイツは」
「中心が強くなる」
 神聖ローマ帝国の反省という意味もあるのであった。
「プロイセンがだ。だが」
「バイエルンはなのですか」
「それに対さなければならないのだ」
 そうした意味で、であった。王とビスマルクはだ。どうかというのだ。
「私はあの方とはだ。そこではだ」
「対立しますか」
「相容れないものがある」
 まさにだ。そうだというのである。
「それに宗派もだ」
「我が国はカトリックですが」
「プロイセンはプロテスタントだ」
 かつて神聖ローマ帝国を分裂に追いやったこの新旧の対立はこの時代にもあった。それはどうしても消せないものがあった。
 だが今はというのであった。
「あの頃と違い宗教は殺し合いにはならないがな」
「ですが対立としては存在しますね」
「それが問題なのだがな」
「しかしそういうものも含めてですか」
「私はあの方を嫌いではない」
 やはりだ。ビスマルクについてはそうなのだった。
「会えないが。お考えはわかる」
「バイエルンはどうなるのでしょうか」
 ホルニヒは尋ねた。そのことをだ。
「これからは」
「どうなるか、か」
「はい、どうなるのでしょうか」
 ホルニヒはまた王に尋ねた。
「このまま。プロイセンの下に入るのでしょうか」
「今避けるべきことは」
 何なのか。王は熟知していた。誰よりもだ。
「バイエルンがプロイセンの属国になることだ」
「そのことはですね」
「そうだ、絶対に避ける」
 どうしてもだとだ。決意を見せる。
「あがらうことはできないかも知れないがだ」
「プロイセンに逆らうことはでしょうか」
「いや、時代にだ」
 プロイセンではなくだ。歴史だというのである。
「時代の流れにだ」
「時代ですか」
「時代は求めているのだ。ドイツが一つになることを」
「プロイセン中心によるですね」
「その中にバイエルンも入ってしまう」
 己の意志によるものではない。そうでもあるというのだ。
 そしてそれがだ。王にとってはだ。
 憂いの元だった。バイエルン王として。
「バイエルンはドイツの中に入ってしまうのだ」
「国としては」
「存在している」
 それは確かなのだというのだ。
「だがそれでもだ」
「自主性のある国としては」
「弱くなる」
 控えめな言葉だった。自身に言い聞かせる言葉でもあった。
「中央が強いのだからな」
「かつてのバイエルンではなくなりますか」
「神聖ローマの頃より」
 そのだ。滅んだ国の話がまた為された。
「バイエルンには自主性があったな」
「はい、その通りです」
「ハプスブルクの臣下であったがそれでもだ」
 自主性があった。それはその通りだ。ヴィ
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