機動戦士ガンダム
2192話
[1/5]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「は? ザウートとバクゥを?」
ラルからの提案に、俺の口からは意外そうな言葉が出る。
ザウートとバクゥ。それは両方ともがSEED世界におけるザフトのMSだ。
ザウートというのは、タンク型にも人型にもなれる機体で、言ってみれば……そう、W世界におけるトラゴスのような、後方から長距離砲を撃ち込む援護用のMS。
……ぶっちゃけ、現在治療中のギニアスが提案してきたアプラサラス計画で開発されるアプサラスというMAも説明を聞いた限りでは後方から大威力のビーム兵器を発射する機体らしいが、それと違うのは、アプラサラスは空を飛ぶし、トラゴスもホバー移動の機構が備わっているのに対して、ザウートは普通の無限軌道……いわゆる、キャタピラを使っての移動となる。
人型になった場合は歩いて移動出来るのだが、機体重量がSEED世界のMSとしてもかなり重く、機動性や運動性という点では劣悪としか言いようがない。
まぁ、その分主武装の2連キャノン砲の威力は高く、純粋に移動砲台として使えば、結構使えはするのだが。
そしてバクゥというのは、4足歩行している犬や狼といった外見のMSだ。
……いや、4足歩行の獣型の機体は分類的にはMSじゃなくてMAじゃないのか? と思わないでもないのだが、SEED世界ではMSとして扱われている以上、取りあえずMSという事にしておく。
まぁ、それを言うならW世界のパイシーズやキャンサーも人型ではないが、MSとして扱われているのだが。
あれ? でもパイシーズは一応人型に近い形になれたような……まぁ、今はその事はいいか。
ともあれ、バクゥは俺が戦ったように砂漠のような広大な場所においては、かなりの運動性能を発揮する。
「出来ればルナ・ジオン軍で使わせて欲しい」
「まぁ、出来るか出来ないかと言われれば出来る。けど、何でだ? どっちも宇宙では使えない以上、使うとすれば地球でという事になる。けど、地球でルナ・ジオンが有している領土はハワイだけだろ。そうなると、遠距離攻撃が可能なザウートはともかく、バクゥは使い道がないんじゃないか?」
北海道以上の広さを持つクレイドルだけに、使おうと思えばクレイドルでも使えはするんだろうが……けど、クレイドルで使うのなら、それこそジンやシグー、ストライクダガーをダラニに乗せて使った方が圧倒的に有利だ。
「うむ。今のところはあまり使い道がないとは思う。だが、いずれ……ジオン軍に味方をするか、連邦軍に味方をするか……もしくはルナ・ジオン軍として独自の道を選択するかもしれぬが、ともあれ近い将来、ハワイ以外の場所で戦いになる可能性は十分にある。であれば、その時の為にルナ・ジオン軍としてもいざという時の用意をしておくのは、悪い話ではないだろう」
そう告げるラルの言葉に、少し考える。
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ