機動戦士ガンダム
2192話
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実際、そのうちハワイ以外の場所で戦いになるという可能性は俺にとっても決して否定は出来ない。
それが、ラルの言ったどの選択肢であるのかという問題はあるが。
そして、動物型のバクゥやタンク形態の存在するザウートは、操縦方法とかも色々と他のMSと違う以上、機種転換訓練を今のうちにしておきたいというラルの気持ちは理解出来ないでもなかった。
「あー……まぁ、理屈は分かった。けど、ルナ・ジオンのメンバーでザウートに乗るのを希望するような奴はいるか?」
ルナ・ジオン軍のメンバーの中核となっているのは、ジオン軍の中でも異名付きやパーソナルカラーを許された腕利き、もしくは精鋭といった者が多い。
俺が知ってる限りでは、そのような面々は基本的に自分が直接前に出て戦う事を好む者が多く、とてもではないがザウートのように後方からの援護射撃を好むような者はいない。
……やろうと思えば出来るんだが、それでもやらない辺りに色々と問題があったりするのだが。
ともあれ、それこそ下手をすればザウートで前線に出て戦うといった事をしかねず……しかも、それをやっても普通に活躍出来るだけの技量の持ち主が集まっていたりするのが、ルナ・ジオン軍だ。
そんな俺の疑問に、ラルは問題ないと頷く。
「ザウートに関しては、MS適正のない者に任せる予定だ」
「ああ、その手があったか」
MS適正というのは、厳然として存在している。
だが、MSパイロットとして採用されるのは、様々な計測で一定の基準を上回った者だけだ。
逆に言えば、ギリギリ、本当にギリギリその基準に満たなかった者も相応にいる訳で、そういう奴に後方支援特化用MSとも言うべきザウートや、場合によってはW世界のトラゴスといったMSを任せるというラルの意見は、そう間違ってはいないだろう。
ザウートのパイロットを任された連中の中には、当然のように他のエースパイロットと同じように活躍したいと思う者もいるかもしれないが……残念ながら、ザウートでそんな事は出来ないと思われる。
そうなると、ザウートのパイロットは嫌だという者もいるかもしれないが、そういうのは無理に引き留める必要はない。
それこそ、MSパイロットになりたい奴は大勢いるのだから、そちらから選べばいい。
「で、バクゥの方は?」
ザクやジンのような一般的な人型のMSと違い、バクゥは4足歩行型の獣の如きMSだ。
そうである以上、どうしてもそのMSの適正も普通のMSとは違ってくる。
どっちが優れているかとか、そういう事ではなく……純粋に向いているのかどうかといった感じで。
そういう意味では、寧ろザウートのパイロットを選出するよりも難しいと言っても間違いではない。
「バクゥの方は、希望者を……といった形になるだろう。
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