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おぢばにおかえり
第四十六話 受験が終わってその二十一

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「もっともっとね」
「信心されるんですね」
「そのつもりよ」
「じゃあ僕も頑張っていきます」
 私に笑顔で言ってきました。
「それも熱く」
「何度も言うけれど頑張ってね、私も勇んでいくし」
 こう阿波野君に言ってちらっと時間をチェックするともういい時間でした、それで阿波野君にあらためて言いました。
「もうすぐ五限目だから」
「あっ、そうですか」
「だからもうね」
 これでと言いました。
「今日のお昼はね」
「これで、ですね」
「教室に戻りましょう」
「そうですね、僕も一年の教室に」
「懐かしいわね、あの教室も」
 一年生の時を思い出してついつい笑顔になりました。
「本校舎のね」
「本校舎の建物って古いですよね」
「一体どれだけ建ってるのかしらね」
 築年で言うとどれ位かと考えました。
「本当に」
「あの屋根の建物がいいんですよね」
「そうでしょ、ただ高校はね」
 天理高校はです。
「お屋形じゃないのよね」
「億華の詰所みたいにですね」
「そこが違うのよ」
 こう阿波野君にお話しました。
「幼稚園や小学校部、教校学園高校と違って」
「というか天理教の学校でうちだけですよね」 
 天理高校だけだと阿波野君も言ってきました。
「そうですよね」
「中学校もじゃない」
「天理中学もですか」
「天理高校の向こうにあるでしょ」
 方角的には真南です。
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