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麗しのヴァンパイア
第七十五話

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                    第七十五話  使い魔達も
 今田先生と今日子先生の使い魔達もカーミラの使い魔達も戦いに入っていた、彼等はそれぞれの魔法を使うが。
 攻防は一進一退だった、それで彼等は言うのだった。
「強いね、相手は」
「全くだよ」
「数も同じ位だし」
「しかも魔力も同じ位で」
 そしてその種類もだ。
「これじゃあね」
「中々決着がつかないよ」
「こんな調子だと」
「一体どうすれば」
 お互いに焦りだしていた、しかし。
 彼等は自分達の主の状況を見てそうして言った。
「いや、ご主人も真面目で」
「しっかりと戦っていておられるし」
「我々が焦ったら」
「焦ってそこから崩れたら」
 それでというのだ。
「ご主人様に申し訳が立たない」
「それなら」
「ここは慎重にいかないと」
「焦ったら駄目よ」
 双方の陣営で言い合ってだ、彼等は。
 焦るのを止めた、そうしてお互いに戦っていく。先生達とカーミラの周りで激しい魔力の欧州が続くが。
 彼等はお互いに傷ついたらだった。
「回復の魔法使うから」
「御免」
「誤ることはないから」
 どちらの陣営もこう話してだ、傷付いた者達は回復の魔法で回復させていった。そして回復してもらった者もだ。
 戦線に復帰する、そして。
 また戦う、戦いはかなり長期化していた。
「もう三時間?」
「それ位戦っているけれど」
「まさに互角」
「一進一退どころか」
 完全に膠着していた。
 しかしだ、彼等はそれでも先程の話を思い出してだった。
「焦らない」
「焦らないで戦っていこう」
「互角ならそれでいい」
「勝機が来るから」
「その時を待とう」
 先生達の陣営もカーミラの陣営も争ってだ、そして。
 攻防を続ける、その間で彼等は焦らずに戦っていた。
「焦らない」
「慎重にいこう」
「迂闊なに攻めるんじゃない」
「気も抜かずに」
 実際にそうしていた、彼等は膠着しても焦らないことを心掛けていた。


第七十五話   完


                   2018・8・1
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