第四幕その十二
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「しかもオズの国は暖かいからお水も冷たくないし」
「快適に身体を洗えるから」
ナターシャもしみじみとした口調で言いました。
「いいのよね」
「旅に出ても毎日身体を洗えるから」
恵梨香もこのことを喜んでいます。
「凄くいいわ」
「昔はそうじゃなかったけれど」
ここでこう言ったのはアンでした。
「旅に出たら身体を洗うことはね」
「出来なかったですね」
「ちょっと」
「そういえばそうでしたよね」
「昔のオズの国では」
「旅の途中殆ど身体を洗っていなかったですね」
「そうだったけれど」
それがというのです。
「今は変わったわ」
「身体も洗える様になって」
ジョージが言いました。
「しかもテントもあって」
「随分と変わったわ」
「それはいいことですよね」
「とてもね、じゃあ今夜もね」
「はい、後はですね」
「身体を奇麗にして」
そしてというのです。
「寝ましょう」
「わかりました」
ジョージは笑顔で応えました。
「それじゃあ今夜も」
「ええ、ゆっくりと寝ましょう」
「そして明日もお日様が出たら」
「朝御飯を食べてね」
そうしてというのです。
「出発よ」
「そうしますね」
「明日も楽しい旅になるわよ」
「さて、明日は何があるかしら」
エリカは左の後ろ足で自分の頭の後ろを掻きながら言いました。
「それも楽しみよね」
「うん、今回の冒険も順調に進んでいってるけれど」
「順調にいかなくてもね」
それでもというのです。
「そこは何とかするものよ」
「皆でだね」
「そう、そうしていくものだから」
だからだというのです。
「焦らず迷わずね」
「何かがあっても乗り越えていくってことだね」
「そうよ、そうしていくわよ」
今度は背伸びをして言うエリカでした、そんなお話をしながら蛍とその灯りに照らされている国を見てから湖の方に行って休息を摂りました。
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