ソードアート・オンライン〜剣の世界〜
3章 穏やかな日々
24話 意外な人物からの呼び出し
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由だ。基本的にこの二人は戦闘狂なのである。
「どこでお昼食べる?」
「プレイヤーメイドの店がいいな。調味料が入ってないNPCレストランの料理を食べる気にはもうならない」
「そうだね、そうしよう。…それにしても、調味料、随分プレイヤー間で広まったよね」
「まあ、食事はSAO内で数少ない娯楽だからな…調味料がない料理だなんて、料理じゃない。あのアルゲートそばなんて、二度と食べる気になれないね」
「醤油が入ってないからねぇ。…大方開発は終わったからよかったけど、今考えれば結構大変な作業だったなぁ…」
遠い目をするリア。ツカサは苦笑した。
「本当によくやったよな。俺だったら絶対できない」
SAOにあるNPCショップの店の料理は、正直あまりおいしくない。なぜなら、醤油や味噌、ケチャップ、マヨネーズ、ソースなどの調味料が初期設定ではないため、ひどく味気ないからだ。だが、半年ほど前から、SAO内にはウサギ印のついた様々な調味料が手ごろな値段で流通している。すでにそれらは、料理スキルを持つプレイヤーのすべての家に常備されているといっても過言ではない。
実はというと、元々それらのレシピはリアがすべて開発したものであり、ある人物にそのレシピを譲って大量生産してもらっているのだ。このことを知っているのは、リアとツカサ、そしてそのある人物周辺の人間のみで、リアのリアルの従妹であるキリトでさえも知らない。
「…でも、それがなくても、もうほとんど自殺者はいなくなったよね」
「ああ…そうだな。SAOが正式サービス開始されてから、もうすぐ二年たつ。もう、慣れたんだ、この世界に。…人間の適応力は、高いから」
ツカサの言葉には、どこか悲しげな響きがあった。リアにはわかっていた。ツカサにそうさせるわけが。
「そうだね」
だからこそ、リアは静かに相槌を打つだけだった。
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73層主街区“ラデッサー”。すべての古風なヨーロッパ調の建物は坂の斜面に建てられており、開拓されてきたSAOの街の中で一番高低差の激しい街でもある。こういう時、ここにある身体が実際のものではなく、バーチャルなことにひどく感謝する。でなければ、この街を歩くたびに筋肉痛になっているだろうから。
ただ、この街にレストランは多いのだが、解放されたばかりなのでプレイヤー経営のレストランはまだない。リアが頭の中でレストランを物色し始めたその時だった。
不意に、目の前に新着メッセージが届いたという通知。あと十歩歩けば転移門というところだったが、リアは足を止めた。
「あ、ごめんツカサ君、今メッセ来た」
「ん?あ
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