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真ソードアート・オンライン もう一つの英雄譚
インテグラル・ファクター編
終わりの始まり
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かしたらもう会えないかもしれないし、ひょっこり帰って来るかもしれない。その時はいつも通りに迎えてくれると嬉しい。ただこれだけは言っておきたい。俺がもし死んでもコハル、君だけは絶対に死なないでくれ。また、再会しよう』

送り主の欄にはアヤトと書かれていた。間違いない。アヤトはこのゲームを終わらせようとしている。でも、フロアボスはまだ15体も残っている。それに次の75層のボスはクォーターポイント。一人で倒せるなんてありえない。それぐらいアヤトにだってわかっているはずだ。ならどこに.……?

「アヤトは見つかったか!?」
「キリトさん、アスナ……それが、アヤトからメッセージが!」
「何?……あいつ」

キリトとアスナはコハルからメッセージを見せてもらい読む。

「もしかして……あいつ、何か分かったのか?いや、まさかな」
「何か知っているの?キリト君」
「お願いします!キリトさん。私、アヤトを連れ戻したい。アヤトに何かあったら私……」
「コハル……キリト君。知ってる事全部教えて」
「……分かった。恐らくアヤトは――」














「さて、何の用かね、アヤト君」

あの日と変わらず、そこに座っている人物。
血盟騎士団団長、ヒースクリフ。ここは55層の血盟騎士団本部内の団長室だ。
あの日。コハルとアスナ、そして俺とキリトのギルド入団を賭けて決闘をしようといわれた日と違うのは、周りに団員がいないことくらいだろうか。
だが、その変化はありがたい。

「アポを取らず突然来たのはすみません。回りくどいのは面倒なので、単刀直入に聞きます」

他の団員がいる前で、確認できる内容などではない。だって、これはあの日のデュエルで見た光景で俺とキリトが行き着いた仮定。それは、

「あなたの正体は、茅場晶彦ですね?」

「………………ふむ」

緊張が走る。今にも吐き出してしまいたいが、ここはゲームの世界。吐き出せるものなどなにもない。
ヒースクリフは、否定も肯定もしない。ただ、呟いてから目を閉じているだけ。「疲れているのかね?」なんて返ってくれば、疑念を完璧には晴らせないもののとりあえず勘違いだったで済む。そうすれば、俺の望んだ状況には持っていけないが、少なくともここで死ぬ可能性はなくなる。 そんな思考が頭を過り、まだ自分はそんなことを考えてしまっているようだ。だが、ああ。そうなるのなら、どれだけ安堵を得られるだろうか。

「確かに、私は茅場晶彦だ」

現実はそう甘いものではないらしい。理想は容易く崩れ去った。もう、引き返す道はない。

「なら、あんたを殺せば、このゲームは終わるんだな」

今、ここで、このゲームを終わらせる。全プレイヤーの帰還。そん
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