224部分:第十五話 労いの言葉をその十四
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。いい」
「宜しいのですか」
「私は誰が誰と婚姻を結ぼうとも」
そうしようともだというのだ。無関心そのものの声でだ。
「何も言いはしない」
「だからですか」
「言うとすればだ」
それならばだというのだ。タクシスを見ているがそれと共にだ。
彼のその向こうを見る目でだ。話をするのであった。
「幸せになるのだ」
「幸福ですか」
「幸福を得られるならそれに越したことはない」
これが王のタクシスへ言う言葉だった。
「だからだ。いいな」
「有り難うございます。それでは」
「今までご苦労だった」
こうも告げるのだった。
「そして有り難う」
「有り難きお言葉。それでは」
タクシスは敬礼をしてから去るのだった。それからだ。
一人になった王は玉座に座ったままでだ。こう言うのだった。
「また一つ終わったな」
これが王の今の言葉だった。遠くを見ながら。一人になったうえで呟いたのであった。
第十五話 完
2011・3・23
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