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妖精のサイヤ人
Prologue_remake:世界は甘くなかった
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その地は既に死が蔓延していた。
全ての自然が、動物が、植物が生はなくどこを眺めても''死''だけが残っている。


其れ等は寿命としてそうなっていたのならばマシなのかもしれない。
動物たちはまだ活動のできる見た目だった。老化などなっておらず死んでおり、その目を見開いた状態で、まるで何かに驚愕を最期に地に伏していた。
その死骸には傷もなく、突然死をを迎えて。

だが、この場を見て目に留まるものがあった。
それは地面が抉られた場所があり、それは一つではなく別々の場所にも存在している。
何かが落ちたのか、それとも爆発したのか分からない。
動物は傷一つなく、木々も死んでいて地面も何ヶ所が抉られている。どこも通常じゃないような状態なのは見ても分かる図だ。

その森に続いて、少し離れた荒野がある。
静かに死に至った森とは違い、荒野から何かが大砲を撃つような音が響く。
それも一回などではなく、一瞬に付き何度もだ。
大砲一つではありえないような音であり、まるで数々の大砲があると思われても仕方ない。

その音が生まれる場所は、大砲音が響き続いている。だが、大砲らしきものもなければ誰も居ない。
ただその音が鳴っていってるであろう場所は急に爆発したかのように弾きが続く。
音が鳴る度に岩も壊れ、地面は抉られる。
そんな未定的な現象は常人では理解することができない。

――常人、では。

誰も居なかったであろうその場に、瞬時にて二人の男が姿を現した。

一瞬において現れた男二人は腰を引き締めて拳を互いに突き出している。
男二人の拳は互いに力で押し合っているのか、拳は振動している。
それだけで終わらず男二人の周り紅いオーラと黒いオーラを纏っており、大砲音によって弾けていた岩や小石は重力と反して宙に浮き始めた。

同じ動作で拳と拳の振動は止まず、黒い服をしている黒髪の少年はその若々しい顔を楽しげな不適の笑みを浮かべて目の前の男を見据える。
眼前の敵に期待するかのような表情で。
反対にもう一人の男はボロボロの姿をしている。紅い炎のようなオーラを身に包み、そのオーラと同じ色した髪を揺らしながら目の前の男を見据える。
だがその顔は息苦しそうにしており、息がきちんとできていないかのように見える。

黒髪の少年は拳を離してすぐさま目の前の男を横蹴りを放つ。
紅髪をした男はそれを避けるように上半身を後ろへ倒し、片手を地面につけて勢いよくサマーソルトキックを相手の顎へと的中させる。
黒髪の少年の顎に痣ができ血を流すも、そんなもの知ったことではないと言わんばかりに片手に''黒い炎''を纏わせて紅髪の男へと投げ放つ。

「――フンッ!!」

迫りくる黒い
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