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提督はBarにいる・外伝
提督、里帰りする。その7
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 しれっと言ってのける加賀。いや、そうは言っても土産を買う予算という物がだな……。

「ノープロブレムだよdarling!今よどっちに電話して、鎮守府の予算の使用許可貰ったヨー!」

「あら、それなら大丈夫ね♪」

「どうせなら、全種類制覇しちゃいましょう!」

「……そういう時の手際の良さは何なんだよお前ら」

「あははははは、そりゃあ誰しも欲しい物には全力出すでしょ〜」

「パパ、どんまい」

 まぁいい、人間諦めが肝心だからな。鎮守府の予算が使えるのなら、たっぷりと買っていこうじゃないか。その後も日本酒を始め、名物のイカを使ったツマミになりそうなお菓子や地域限定の〇ッキーやハ〇チュウなど、欲しがる奴が居そうな土産を中心に買い漁っていく。

「さて、そろそろ新幹線の時間だ。お前ら、忘れ物はねぇよな?」


 全員が頷くのを確認して、レンタカーに乗り込む。八戸駅の前にも支店があるらしく、そちらに返してくれればいいとの事だったので気にせず使わせてもらう。

「荷物はまとめて先に送ったし、後は帰るだけネー」

「だな。またその内墓参りついでに帰ってきたいな」

「無理に墓参り等を理由にしなくてもいいのでは?」

「馬鹿ねぇ、加賀ったら。ただの照れ隠しでしょ?提督なりの」

「一言余計だぞ、陸奥」

 気恥ずかしいというのもあるが、今の俺は海軍の大将という立場にある。おいそれとは動けないという理由もあるから、何かしらの理由をつけたくなっちまう。

「それに、まだまだ忙しいしな。俺はとっとと隠居してお前らと面白おかしく生きたいんだがなぁ」

「当分は無理じゃないですか?司令より頼りになりそうな人なんて、海軍の中じゃあ数える程しかいないでしょうし」

「やれやれ、楽隠居の道遠しってか」

 そんな事をぼやきながら、提督はブルネイへの旅路を急ぐ。この数日後、後に『リバースドナイン事件』と呼ばれる騒動に巻き込まれる事になるのだが、それはまた別のお話。
 

 

 
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