おとこ
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わり!!」
リュカは強制的に質問を打ち切る。
「ちょっと勝手「そんな事よりウルフ!!」
アルルの文句を遮り真剣な瞳に切り替わるリュカ。
「ウルフ!一人で町の外に出たら危ないだろ!アルルもハツキも心配したんだぞ!」
「う゛…そ、それは…だって…あの…」
リュカは少し屈みウルフと同じ目線で見つめ続ける。
「………ごめんなさい………」
「うん。良い子だ!」
リュカはウルフの頭を少し乱暴に撫でる。
本来ウルフは子供扱いをされるのが大嫌いであるのだが、相手がリュカだと何故か怒りが湧いてこないのである。
「ごめんな…ウルフ…ミカエルさんに惚れてるなんて知らなかったからさぁ…」
「い、いや…そ、そんな…惚れてるって言うか…その…」
ウルフは顔を真っ赤にして俯く…
そして、それを年上の女性二人がニヤけながら見守る。
「僕にも経験があるんだ…憧れてた女性の閨事を目撃しちゃった事が…」
「本当に!?」
若者3人は、思春期特有の興味心からリュカの話に耳を傾ける。
「僕が幼い頃住んでいた村に、フレアさんと言うものっそい美人のシスターが居たんだ。でもある日フレアさんと見知らぬ男が、物置小屋でエッチしている所を見ちゃってね…ショックだったなぁ…」
「それで…リュカさんはどうしたの?」
まさに同じシチュエーションのウルフは、心のモヤモヤを打ち払いたいが為に続きを急かす。
「うん。男の方に石でもぶつけてやろうと思って後を付けたんだけど、見失っちゃってさ…それ以来そのヤローには会った事ないよ」
「じゃぁ…そのシスターとはどうしたの?」
「最初は気まずくてさ…余所余所しくしちゃってさ…そうしたらフレアさん…涙目で僕に謝って来たんだ…『私リュー君に嫌われる様な事しちゃったかな?』『ごめんね。謝って許して貰えるか判らないけど…』って…」
「え!?シスターの方が謝っちゃったの?」
「そうなんだ。僕、最低だよね…こんなにも優しいフレアさんの心を傷つけてしまったんだ…フレアさんは何も悪くないのに…」
アルル、ハツキ、そしてウルフはリュカの切々と語る過去に胸が苦しくなる思いで聞き入っていた。
「だからウルフ!どんなに憤りを感じても、大好きな人にその感情を見せてはダメだよ」
《そうか…シスター・ミカエルはリュカさんの優しさを一目で見抜いたんだ…だから好きになっちゃたんだ…俺もリュカさんみたいな男になれる様頑張ろう!!》
ウルフは多少の誤解を脳内で補正し、リュカを目標の男へと昇華させてしまった。
果たしてウルフに幸せは訪れるのでしょうか………?
昨日とは違い、戦闘(リュカ抜き戦闘)にも慣れてきた一行は日が暮れてしまった事もあり、野営の準備を行っている。
戦闘以外の事となると俄然張り切る男リュカ…伊達に幼
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