第三十九話
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帝国領
「フェザーン自治領の商人が食料を高値で売りに出していますが」
「いらん、食料・医薬品・エネルギー等の備蓄品は十分にある、もし帝国領で過去最大の飢饉が起きても5年は問題無い」
「分かりました」
下士官は上官の迷い無い返答に驚き不安が少しずつ無くなっていた。
帝国軍は既に進攻作戦前の準備は万端だった。
ロルフは最初に辺境の惑星に投資していた。その投資で辺境星域の農産物の生産量は以前に比べれば格段に上がっていた、数百倍では無く数千倍の生産力で帝国軍の侵攻作戦を支え、尚且つ帝国全土に食料・医薬品は帝国領だけで十分に足りる。
さてここで問題は何故!帝国はフェザーン自治領を経由して自由惑星同盟の食料・医薬品を買い求めたのかだ?
それは簡単であり無理難題な方法であった。
同盟内の食料・医薬品の備蓄を減らす。
これは商社を使い同盟には内密に進めるがこれだけでも普通は問題山積であろう。
財力だがそれはロルフが全額出しているし、違法な取引で資産を増やしている。
世の中で言えば、インサイダー取引や株価を操作し株価を上げ一気に売り幾つもの企業を潰し利益を上げていた。
それをしている者は捕まる前に帝国に帰っていた。本人の会社は高値で売りに出しているが会社の資本金等全てが金塊、宝石等に変えられ裏資金として別な場所に保管してあった。
同盟内では本人が消えたとしか分からなかった。
他に捕まる者もいたがそれは金で雇った雇われ社長で裏に誰が居るか、組織があるかなど分かる筈もなかった。
同盟領の情報と各技術者密かに買収し、帝国内に密かに連れて帝国内のジークヴァルト伯爵家の領地で帝国産のトラクター・コンバイン・ショベルカー・消防車・装甲車や軍事機密の戦艦まで金の力で手に入れた。
だがしかし手に入れても使えなくては意味がない、ロルフはジークヴァルト財団を上手く使い今の軍事進攻に必要な物は全て手に入れて有る。
後は作戦と人員配置を正式に決めれば巨大な組織が動き出す。
フェザーン自治領
「おい、帝国に物資は売り込めたか」
「駄目だ、必要ないの一点張りだ。売り込めん」
「門閥貴族には売れたがな」
「売れたのか」
「売れたよ、だが勘違いしてるな軍は十分に備蓄をしている」
「門閥貴族も高値で売れると信じている、しかし売れない在庫を増やすだけだな」
「それでも利益はあっただろうが」
「同盟領の方が利益になるがだ、同盟領の債権は不安定だぞ」
「そうだ、一度高値になったが何十社の企業が全部売り最安値になった」
「その企業は雇われ社長が捕まり黒幕は消えたよ、綺麗さっぱりとな」
「帝国が動いたのか」
「そ
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